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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十三話 こういう時こそ人材収集です!
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わ。』
イルーナが冷静に言う。
「そ。なまじ保護してしまえば、向こうに対してこちらが何かをつかんだことを示すようなものだもの。一気に勝負をかけるんならともかく、今は情報が少なすぎるのよね。で、バーバラ、あなたはその話を聞いたときには、ちゃんと処置はしたんでしょ?」
アレーナの言葉に、
「もちろんです。」
「ならいいわよ。」
バーバラはほっとした顔をし、ティアナは憮然とした顔をしたが、双方ともそれ以上何も言わなかった。
「サイオキシン麻薬の事は頭の隅にとどめておいた方がいいわ。ついでに地球教についてもこの際芽を摘むための準備はしておきましょうよ。後、この内乱を乗り切って、帝国全土掌握したら・・・・。」
アレーナが一同の顔を見まわした。
「今度は中長期的に、大局的に、ひろ〜い視野をもってラインハルトの覇業を助けないとね。」
言われるまでもなく、そのことは誰もがわかっていた。


ノイエ・サンスーシ――。
フリードリヒ4世はリヒテンラーデ侯爵と黒真珠の間で向かい合っている。フリードリヒ4世は玉座の肘掛にもたれかかるようにして気だるげな表情で。リヒテンラーデ侯爵はしゃんと背を伸ばし、主君を正面から見つめて。
「陛下、臣は陛下にご決断を促しにまいりました。」
リヒテンラーデ侯爵は、今日こそは言い逃れなどは許さぬ、という面持ちで皇帝陛下をその視線に捕えて離さなかった。
「決断とは、いかがなものかな、国務尚書。」
気だるげな声でフリードリヒ4世が尋ねる。リヒテンラーデ侯爵はふとその声に違和感を覚えた。演技ではなく、本当に疲れているようだ。
「ブラウンシュヴァイク公、リッテンハイム侯を共に内乱企ての罪で処断してしまうことでございます。」
「処断とはな、物騒なことを卿は申すの。」
「臣は冗談で言っておるのではありませんぞ、陛下。仮に二人のうちどちらかが内乱を企てた場合、事は帝国全土に飛び火します。双方に味方する貴族の数は少なくはないのですぞ、陛下。それどころか、軍人までもがブラウンシュヴァイク公とリッテンハイム侯双方に味方する始末。であればこそ、早急に処断すべきであると愚考いたす所存でございます。」
「して、国務尚書はその始末を誰にやらせるつもりかな。」
あまりにもストレートな陛下の質問にリヒテンラーデ侯爵はたじろいだ。強大なブラウンシュヴァイク、リッテンハイムの、それも両者を処断することを買って出る勇気と気概を持つ者など、今の帝国には存在しない。そう皇帝陛下は暗に言っているかのようであった。
「僭越ながら私めが・・・・。」
「ほう、卿がか。」
フリードリヒ4世が面白そうな眼を国務尚書に向ける。
「はっ。皇帝陛下の御ために、このリヒテンラーデ、いつ何時たりとも覚悟いたしております。」
そう静かに言ったリヒテンラーデ侯爵に
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