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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十三話 こういう時こそ人材収集です!
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これは一本やられましたな、確かにその通りだ。」
シルヴァーベルヒが奴自身の頬をしきりにたたいている。
「今の帝国の現状はまさにその通りですな。一歩帝都の外に出て辺境を巡れば閣下のお言葉が過大でも何でもないとわかるでしょう。私も実際に見てきました。」
「その通りだ。卿の言うところの体制はまさに終着点ではある。しかし良い種だけでは作物は育たぬ。それを醸成するための土壌をまずは作らねばなるまい。それもあまり時間をかけずに成し遂げたい。私の言わんとするところはわかるか?」
奴はしばらく考えていたが、やがて一つうなずいて、
「つまりは、専制政治の利点を最大限に生かすという事ですな。民主政治とやらでは一つ一つの物事を決定するのに議会とやらを通さなくてはならないようですが、専制政治であれば建前上は皇帝とその取まきの意向一つでドラマーティッシュな改革ができる、という事でしょうか。」
その通りだ、シルヴァーベルヒ、さすがだな。
「キルヒアイス、奴をどう思うか?」
シルヴァーベルヒが帰っていった後、俺はキルヒアイスに奴の印象を尋ねてみた。
「才気あふれる方だと思われます。それを隠そうともしない軽躁なところもありますが、それは率直な人柄の裏返しでもあるでしょう。自らの欲する仕事に就けば意欲的に働く方だと思いますが。」
「俺もそう思う。これからの帝国、いや、俺たちにとって必要なのは艦隊司令官だけではなく、ああいった行政における手腕を発揮する者たちだ。武断政治の危険性については、アレーナ姉上やイルーナ姉上からよく聞かされたものだ、覚えているか?」
幼少の頃、最初に聞かされた時には訳が分からないこともあったが、長じてみるとそれが今後の俺たちの進むべき道にとっていかに必要不可欠なものであったかということが身にしみてわかる。姉上たちの先見性には驚かされるな。
「はい。今後のわたくしたちの路線に、そういったものを取り入れてしまうことは、許されないことです。」
「その通りだ。国家としての機構が完成し、自らの足で歩めるようになった瞬間に、過剰な軍備や軍官僚などというものは、不要になる。まったく要らないというわけではないが、軍人が幅を聞かせ、政治に口を出すような機構であってはならない。なぜだかわかるか?」
「力を手近に常に持つ者は、力をもって物事を解決することを好む傾向にある、という事でしょうか?・・・・何を御笑いでしょうか?」
俺を手を振った。どうもおかしいことだが、以前アレーナ姉上に言われたことを思いだしたのだ。
「いや、キルヒアイス、お前の答えがおかしかったのではないぞ。以前アレーナ姉上らに同じような話をして、言われたことがある。『あなたは、私の知っている歴史の某自由惑星同盟の有名人とそっくりな発言をするわね。私の知っているラインハルトとは正反対な発言よ。』と
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