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ラインハルトを守ります!チート共には負けません!!
第六十三話 こういう時こそ人材収集です!
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論極秘だが)試してみてはどうだろうか。
そう思った時に、すぐに候補地がうかんだ。例のバーベッヒ侯爵領だ。紆余曲折を経て今は皇帝直轄領になっている。あそこはシャンタウ星域であるが、その中の辺境にはいくつか貧しい惑星が存在する。だが、一時あそこには資源が豊富に眠っているとかで、開発の話が出たことがあるのだと聞いている。そこを将来の新国家の礎のための改革第一歩として始めるのはどうだろうか。
アレーナ姉上やイルーナ姉上にそれを話すと、貴族共や帝国官僚たちに目を付けられないか否かを心配なさっていたが、何も俺がやるという事ではない。心当たりはある。
俺とキルヒアイスの住んでいる下宿に、最近引っ越してきた奴がいる。無精ひげだらけのしわくちゃの上着にノータイのワイシャツと、無精が服を着て歩いているような奴だった。だが、ふとしたきっかけから話してみると、経営や統治についてかなりの知識、そして才覚を持っているらしい。最も俺の基準はあくまで蔵書からのものだから、あまりあてにはならないがな。
名前をブルーノ・フォン・シルヴァーベルヒという。男爵家の次男に生まれたが、長男が病死したのをきっかけに、家督を継ぐのが嫌だと家を飛び出して、放浪の道を選んだのだそうだ。あちこちと旅をした挙句、今は民政局の一部署にくすぶっていると言っていた。自信過剰な奴だが、それに見合うだけの力量はあると見た。
そういう事情があって、俺とキルヒアイスはシルヴァーベルヒと居間で話をしている。奴との会話は、これまであったことのない違った人種と話すという意味で面白いものだ。
「どうだ?すぐにとは約束できかねるが、卿がその手腕をいかんなく発揮できるよう、私が口添えをしてもいいが。」
「お言葉ですが、ミューゼル大将閣下、軍人が民政に口を出すということは、軍事政権を再現させるつもりですか?少々あざといやり口だと思いますが。」
「卿が以前話をした文民統制、だったな。所詮軍人は戦場や軍政というごく一部でしかその手腕を発揮しえない、最も政治機構で重宝すべきは文官であり、古来政治を動かしてきたのも文官たちである、と。」
「その通り。閣下の前で言うのもなんですが、軍人という存在は戦争がなくなれば無用の長物にしかなりません。抑止力程度の物があればよいのです。」
「そうは言うが、古代の宋という国家は文治主義を採用した結果、隣国の遼、そして金から侵攻を受け、結果的に滅んでしまったという例もある。それに、古代の日本における江戸幕府は武士という武装集団の官僚機構による統治が数百年続いたそうではないか。」
「閣下の博識ぶりには敬意を表しますが、まず、前者は極端な例でしょう。武を忌避するあまり過剰な弱体化を招いたこと、それに隣国と地続きでありながらその動きの警戒を怠っていたことが、亡国の原因です。そして後者に関しては稀有な例
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