sts 32 「崩れ落ちる雷光」
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るのもよろしくないが、アジト内に居る以上は敵戦力との戦闘は避けられない。またスカリエッティと同様に戦闘機人達の確保も今回の任務だ。ならばここはシスターシャッハを信じるべきだろう。
――きっとシスターは大丈夫。だってあのシグナムの訓練が務まるほどの騎士でもあるんだから。私は目の前にことに集中しないと。
シスターシャッハに了解しましたと返事をした私は、ザンバーを構え直す。すると間髪入れずに新手の戦闘機人が2機現れた。以前私にあれこれ言ってかく乱してきたトーレとか言う戦闘機人も確認できる。
「フェイトお嬢様」
「く……」
「こちらへいらしたのは帰還ですか? それとも……反逆ですか?」
帰還や反逆……前に話しかけてきたときもそうだったが、まるで私が管理局ではなくスカリエッティ側の人間のような言い方だ。
確かにスカリエッティの研究がなければ私という存在は生まれなかったのかもしれない。でも……だからといってスカリエッティが生みの親だと納得することもできない。フェイトお嬢様などと言われるのも虫唾が走る……けれど。
「……どっちも違う。犯罪者の逮捕……ただそれだけだ」
心の隅にはびこる不安を振り払うかのように私はザンバーを構えながらトーレへと接近。気合と共にザンバーを一閃する。しかし、簡単に直撃をもらってはくれなかった。
そこへもうひとりの戦闘機人がブーメラン状の武器を投擲。私はそれを最小限の動きで回避しながら距離を詰める。敵は新たなブーメランを出現させながらバリアを発生させるが、私はそれごと破壊する勢いでザンバーを振り下ろした。
「はあぁぁぁッ! ……っ!?」
「IS……スローターアームズ!」
その掛け声によって後方へと飛んで行っていたはずのブーメラン達の軌道が変化し、再度私に襲い掛かってきた。投擲したブーメランの軌道を自在に修正するのがこの戦闘機人の能力なのだろう。
私はブーメランを次々と回避するが、タイミング的に余裕がなくなってきたこともありひとつを思い切りザンバーで弾き飛ばす。
だがトーレはこちらの移動速度が遅くなったその瞬間を逃さず襲い掛かってきた。昔と違ってザンバーの取り回しには困らなくなっているが、それでも一瞬で振り戻すのは難しい。高速戦闘ならなおさら。
故に長年の相棒であるバルディッシュは、私の意思を汲み取るように魔力付与防御魔法である《サンダーアーム》を左腕に発動させる。
「くっ……!」
「ぬ……!」
こちらの防御とあちらの攻撃は拮抗。しかし、ザンバーとガードで両腕が塞がっている私と違ってトーレには片腕が空いている。故に彼女はすかさず魔力弾を生成し始めた。
このままじゃ不味い……っ!?
トーレへの対応を考え始めた矢先、後方から風を切る音が聞こえてきた。どうや
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