第3章:再会、繋がる絆
第69話「仮初の緋き雪」
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魔力を開放した事による、衝撃波。
それは近くにいた僕を吹き飛ばしただけではなく、バインドも解かれていた。
―――“レーヴァテイン”
「やばい....!」
赤い大剣が、さらに炎を纏い、大きくなる。
全てを焼き尽くさんとする炎の魔剣が、僕へと牙を向く...!
「がっ...!」
縦に振るわれるのを横に避け、さらに防御魔法を張る。
しかし、余波だけで僕は吹き飛ばされてしまう。
「くっ...!」
ふと暴走体を見れば、僕へ向けて掌を向けている。
まずい、今は体勢が...!
「“ソニックエッジ”!!」
―――ザンッ!!
その瞬間、僕に向けてあった掌の手首ごと、斜めに胴体が斬られる。
...立て直した光輝さんの高速移動と共に繰り出された斬撃だ。
「...ったく、娘と同じ姿を斬るってのはなんか嫌だぜ...!」
「光輝!」
「分かってる!」
すぐさま光輝さんは構え直し、再生して既に動けるようになっている暴走体に向く。
まったく...!再生能力が高すぎる...!
「....優香、やれるか?」
「...わからないわ。」
「そうか...。」
光輝さんが優香さんに何かを聞き、傍に寄った優香さんがそう答える。
一体、何を...?
「...クロノ君、要所要所で援護...できるか?」
「...はい。しかし、一体何を...。」
ザフィーラはまだ復帰できていない。多分、復帰できたとして腕を怪我しているだろう。
そんな状況で、二人は一体何をするつもりなんだ...?
「...偽物だが、いっちょ娘に俺たちの連携を見せてやるか...!」
「ええ!」
瞬間、光輝さんが空を駆け、優香さんが魔力弾で援護をする。
それを迎え撃つように、暴走体が剣を振るうが...。
「はぁああああっ!!」
ッギィイイン!!
「喰らいなさい!」
光輝さんはデバイスを全力で大剣の側面に叩きつけ、逸らす。
その隙に優香さんが魔力弾で攻撃する。
「ちっ!」
「まだよ!」
しかし、それは片手間の防御魔法で簡単に防がれる。
すぐに優香さんが追撃を放ち、光輝さんは回り込むように何度も斬りかかる。
「.....!」
その連携は、まさに阿吽の呼吸。
基本は前衛と後衛だが、互いをフォローし合うように偶に入れ替わる。
夫婦ならではの連携が、そこにあった。
「(....ここだ!)」
しかし、それだけでは足りない。再現とはいえ、相手は緋雪の再現だ。
本来なら、小手先程度の応用は通じない。
だから、僕は攻撃後にバインドを仕掛ける事で、隙を作
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