第3章:再会、繋がる絆
第69話「仮初の緋き雪」
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ったわ!」
光輝さんはともかく、ザフィーラが立て直すまで僕と優香さんで時間を稼ぐ。
幸い、暴走体は僕に集中したようなので、庇う必要はない!
「(一撃一撃が必殺。おまけに、速い!...だけど、対処できない訳じゃない!)」
僕はこれでも執務官として強くあろうとしてきた。
優輝達と出会ってからは、さらに精進しようと強くなった。
だから、これぐらい...!
「(バインドは気休め程度!タイミングをずらすぐらいにしか使えないが、それで充分。優輝のように巧くはできないが...!)」
懐に入り込み、同時に優香さんのバインドが仕掛けられる。
それで一瞬タイミングが遅れるも、無理矢理引きちぎって僕へと拳を振りかぶる。
それに対し、僕は防御魔法を使って、進路を逸らすように防ぐ。
パキィイン!
「“ブレイクインパルス”!!」
その試みは成功し、防御魔法が破られる代わりに攻撃は逸れて僕の横を通り抜ける。
それを見届ける事もなく、デュランダルを押し当てて魔法を行使する。
「おまけだ。受け取れ!」
そのまますれ違うように通り抜け、振り返りざまに待機させておいた魔力弾で攻撃する。
暴走体の再生能力は緋雪を再現している事もあって非常に高い。
...いや、ジュエルシードが核だからというのもある...か。
とにかく、この程度では倒せない。まだ、何か...!
「っ!」
次の行動を起こそうとした瞬間、上に飛び退く。すぐそこを赤い大剣が通り過ぎる。
「くっ...!」
そこから生死を賭けた鬼ごっこが始まる。
凄まじいスピードで暴走体は僕を追いかけてくる。
それを僕はバインドや魔力弾を駆使して何とか逃げ回る。
優香さんの援護も入るが、それでも徐々に距離を詰められる。
「っ...!」
「クロノ君!」
追いつかれ、大剣を振りかぶる暴走体。
優香さんのバインドも空しく無効化される。立て直した光輝さんが追いつく時間もない。
絶体絶命....普通はそう思うだろう。
「喰ら、えっ!!」
バチィイッ!
暴走体の顎からかちあげるように、魔力弾が当たる。
...一つだけ残しておいたのだ。
「(体力が持たないな...。決定打になる攻撃もなかなかできない...。だが、これで...!)」
かちあげた際の怯みを利用し、僕と優香さんでありったけのバインドを掛ける。
この隙に、特大の砲撃を...!
「っ、がぁっ!?」
そう思った瞬間、吹き飛ばされていた。
体勢を立て直しつつ、何があったか考えて、今のが魔力の衝撃波だと察する。
「あれだけバインド掛けてもこれか...!」
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