第二話 古代王
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「こうしないと薬草の効力が出ないの・・・すり鉢割った自分を恨むのね・・・大体いつも人の事嫁扱いしてるんだから我慢しろ」
そう言った若葉は闘真の治療を終えると持ってきていた荷物から竹の皮の包みを取り出した。
「何それ?」
「え?鹿肉♪猟師さんに貰った」
包みを開けるとかなり入っている鹿肉。
「そんなに貰っても保存できないだろ」
「じゃ冷蔵庫くらい買いなさいよ・・・それくらいの蓄えはあるんでしょ?」
「この家に電気が通ってると思うか?」
生活文明が時代劇レベルの闘真。文明が苦手なのか人付き合いが苦手なのか文明に関わるものがほとんど無いのだ。
「しゃあない・・・けどねそういう時は古き良き時代に燻製という保存方法があんの?んじゃ裏庭の畑から材料取ってきて」
「へいへい」
そう言って小屋の裏庭にある小さな畑から必要なだけの野菜を収穫する闘真はそのまま井戸でたわしを持って洗い始めるのだった。
『お前・・・魔戒騎士廃業しても生きていけそうだね』
「人付き合いは苦手な方なんで・・・自分でやれば・・・タダだ」
『あ・・・そう』
イルバにツッコミを入れられながら洗った野菜を若葉に持って行くと鹿鍋を作り始めながら疑問に思っていたことを聞いてみた。
「そういえば闘真・・・あんたそろそろ弟子取れば?」
はぐれ騎士としてある程度の名を挙げた闘真。その経験ゆえに誰かを指導しても良いのではと考えた若葉だが・・・
「・・・俺が師匠に向いていると思うか?」
「・・・全然向いてない・・・むしろそんな酔狂な奴いたらお目にかかりたい・・・そういえば【最初】のお師匠さんに習ったらどうなの?」
「あの人を師匠って呼んでいいのかな・・・十日教わっただけだし」
師に関することに思うことがある為、師弟関係を取りたくないと思っている闘真は黙って出来た鹿鍋にがっつくのだった。
ある町の花屋
「♪〜♪〜」
少女が店内で花束を作っている時だった。
背後に気配を感じ振り返ると鎧の男の姿が・・・
少女は恐怖で足がすくんだその時鎧の男は女性に手を掲げ何かを打ち込んだ。
・・・その夜
いつも通り闘真が管轄の枠を飛び越え街を散策しているとイルバが何かの気配を感じ取った。
『闘真・・・変な気配を感じるぜ・・・ホラー・・・いや人間が中途半端に混じってる』
「・・・え?」
闘真がイルバの案内で訪れたのは昨夜鎧の男と一戦交えた路地裏だった。
周囲を見回すとそこに蹲る少女の姿が・・・
「ウ・・うううう!!」
「どうした?大丈夫か?」
苦しそうな少女に駆け寄ろうとする闘真。その時イルバが叫んだ。
『闘真
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