17話目 武闘派
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で距離を詰める。
ハピナスが再び距離を詰め、エーフィを殴り飛ばそうとすると、
「エーフィ! “すなかけ”だ!」
砂で目を潰して相手の命中率を下げる技“すなかけ”がエーフィから放たれる。ハピナスは“メガトンパンチ”の拳の一撃によって、放たれた砂を弾き飛ばした。
“すなかけ”を防ぐために“メガトンパンチ”を使ってしまったハピナスは、技ではない己の腕力でエーフィを殴りつけ、回し蹴りをくらわせ、頭突きを放った後、追撃として再び“メガトンパンチ”で攻撃する。
相手のエーフィは“サイケこうせん”を、ハピナスにダメージを与える目的ではなく、“メガトンパンチ”の威力を相殺する目的で、ハピナスの拳に向かって集中的に放つ。しかし“メガトンパンチ”が相殺されたハピナスは、肉弾戦でエーフィを攻撃する。決着がつくのは時間の問題であった。
結局、ハピナスは大きなダメージを受けることなくエーフィに勝利した。バトルはグレイの勝利に終わった。
バトルの後は互いを称えあい、いくつか言葉を交わす。
「まさか1体のポケモンに全員倒されるとは思わなかったよ」
相手トレーナーは明るくそう口にした。
(ボロ負けした事にあまり落ち込んでなくてよかったぜ)
相手の様子を確認し、グレイは少しほっとした。
グレイが旅に出てから4ヶ月半。グレイのポケモンは確実に強くなった。
グレイは最初、強いポケモントレーナーを目指してバトルを極めるために旅をしていた訳ではなかった。しかし、戦闘狂ギャラドスの管理責任者になってしまった事、さらにバトルで負けたくないライバルができた事、これらの理由で、いつのまにかバトルの世界にどっぷりと浸かっていたのである。
グレイがライバル意識を燃やして何回か勝負を挑んでいるエレナは、同時期に旅立ったラボ・チルドレン――将来一流のトレーナーになることを期待されて研究所から最初のポケモンをもらった者たち――の中ではトップを争う程の実力をもつと聞く。
そんなエレナに、勝つまではいかなくとも拮抗した戦いができるグレイは、ラボ・チルドレンでない子供でありながら、ラボ・チルドレンの上位陣並みの実力があると言える。
相手トレーナーが口を開く。
「実は僕、この前初めてジムリーダーに勝ってジムバッジをもらったんだ。楽しむことを目的にポケモンと旅している僕だけど、バトルにはかなり自信あったんだけどな」
「実はオレはジムバッジ2つ持ってる」
「ええ? ジムバッジ2つも持ってるの? どうりで強いハズだ、こりゃ負けても仕方ないかあ」
(まあ、ジムリーダーに勝ったのは姐さんと出会う前だから、姐さんはジムバッジの数と関係ないけどな)
そう思ったグレイだが、余計な事は言わない。
相手トレーナーと別れた後、グレイは先ほどのバトルを
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