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トラベル・トラベル・ポケモン世界
17話目 武闘派
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バメは、何とかハピナスの“メガトンパンチ”を避けることに成功した。
「今だ! “つばめがえし”!」
 “メガトンパンチ”が不発に終わったハピナスの隙をつき、オオスバメは再び、目にもとまらない程に速い動きで一瞬でハピナスに近づき、自らの羽でハピナスを斬りつけた。
 ハピナスは地面に落ちた。
 オオスバメは追撃してくることなく空中を飛行している。
「君のハピナスでは僕のオオスバメは倒せないよ。空中にいるオオスバメに攻撃してきた時は驚いたけど、避けられないことはない。君から攻撃すれば今のようにダメージを受けるだけだ」
 ハピナスが空中のオオスバメに迫ることができたのは、“メガトンパンチ”の威力を跳躍(ジャンプ)に利用したからであって、元々のハピナスの身体能力では空中のオオスバメに届く程の跳躍(ジャンプ)は不可能である。
 つまり、空中のオオスバメに迫る手段は限られており、相手トレーナーはそれを指摘しているのである。
 しかし、グレイも負けじと言葉を返す。
「それなら、相手が攻撃のために近づいてくるのを待てばいいだけだ」
 攻撃することなく空を飛び続けるオオスバメを見たグレイは、相手が遠距離攻撃の手段をもっていないと予想していた。
 相手トレーナーが言葉を返す。
「僕が待ちに徹したらどうする?」
「待ちに徹する? そんな考え、次の瞬間には変わってるだろうぜ。姐さん! “タマゴうみ”だ!」
 ハピナスは“タマゴうみ”を発動した。オオスバメから受けた攻撃のダメージ、さらに先ほどのワンリキーと戦った時のダメージも回復した。
「くっ……しょうがない、オオスバメ! こっちから攻めるぞ」
 回復技を持つ相手と戦う場合、回復が間に合わないよう激しい攻撃で早く倒すのが定石(じょうせき)である。
 ハピナスが先ほどのワンリキーとのバトルで使った技は、“メガトンパンチ”と“カウンター”だけであった。ハピナスが回復技を使えると新たに知った相手トレーナーは、作戦を変えざるを得なくなった。
「オオスバメ! “つばめがえし”!」
「姐さん! “カウンター”!」
 相手の攻撃を倍返しにしようとハピナスが“カウンター”の構えを見せるが、
「オオスバメ! 今だ!」
 相手トレーナーがそう指示した途端、相手のオオスバメは宙返り飛行を披露した。相手の宙返り飛行によって“カウンター”のタイミングを外され、ハピナスは一方的に“つばめがえし”を決められた。
「オオスバメ、とにかく攻撃だ! “つばめがえし”!」
「姐さん! “メガトンパンチ”!」
 グレイは、相手の宙返り飛行によるタイミング外しを警戒し、“カウンター”の指示に慎重になった。
 ハピナスの“メガトンパンチ”と、オオスバメの“つばめがえし”がぶつかり合うよりも少し前、オオスバメは相手トレーナーの指
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