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Sword Art Rider-Awakening Clock Up
殺意と変異
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今日から血盟騎士団の一員としての活躍が始まる。と言っても、本来なら5人1組で攻略に当たるところを、副団長アスナの強権発言によって2人のパーティーを組むことになっていたので、実質的には今までやっていたことと変わらない。
しかし、ギルド本部でキリトを待っていたのは意外な言葉だった。
「訓練……?」
「そうだ。私を含む団員3人のパーティーを組み、ここ55層の迷宮区を突破して56層主街区まで到達してもらう」
そう言ったのは、モジャモジャの巻き毛を持つ大男で、どうやら
斧
(
おの
)
戦士らしい。
「ちょっと《ゴドフリー》!キリト君はわたしが……」
食ってかかるアスナに、片方の
眉毛
(
まゆげ
)
を上げると堂々たる、あるいはふてぶてしい態度で言い返す
「副団長と言っても規律を
蔑
(
ないがし
)
ろにしていただいては困りますな。実際に攻略時のパーティーについてはまあ了承しましょう。ただ、一度はフォワードの指揮を預かるこの私に実力を見せてもらわねば。例えユニークスキル使いと言っても、使えるかどうかはまた別」
「あ、あんたなんか問題にならないくらいキリト君は強いわよ……」
と言った途端、部屋のドアから1人の男の声が半ギレしそうになるアスナを制した。
「彼の言うことには一理あるぞ、アスナ」
全員が一斉に声が放たれた方向に振り向くと、部屋の出入り口となっているドアがいつの間にか開かれていて、フードを被った傷痕剣士が部屋へと足を踏み入れた。
「ネザー?なんでここに?」
フード越しの顔を見た時、キリトは不思議に思った。なぜ血盟騎士団のメンバーでもないネザーが55層《グランザム》の本部にいるのか。まさかとは思うが__。
キリトの考えを瞬時に悟ったように言った。
「ヒースクリフと少し話をしてきただけだ。ギルドに入ったわけじゃない」
素気なく答えられ、キリトは少し残念そうな顔をした。自分の予想が外れていたのは結構だが、もしもネザーが血盟騎士団に入ってくれればアスナ意外の話し相手ができることになる。そうなってほしいと、心のどこかで祈ってたのかもしれない。
「とりあえず、俺は用が済んだから帰らせてもらう」
相変わらずの冷たい口調と態度で、何事もなかったように入り口のドアを開け部屋から退散した。
「なんなのよ……」
今回のアスナは自分の
苛
(
いら
)
立ちを押し付けるように唸った。
キリトは先ほどの、一理ある、というネザーの言葉を頭の中で数回繰り返した後に言った。
「見たいと言うなら見せるさ。ただ、今更こんな低層の迷宮で時間を潰すのはごめんだな、一気に突破するけど構わないだろう?」
ゴドフリーという男は不愉快そうに口をへの字に曲げると、30分後に街の西門に集合、と言い残して歩い
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