暁 〜小説投稿サイト〜
Sword Art Rider-Awakening Clock Up
神聖剣VS神速
[8/9]
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
「ぬん!」
重い気合と共に、
尖
(
とが
)
った先端で突き攻撃を放ってきた。純白のエフェクト光を引きながら巨大な十字盾が迫る。
「ぐあっ!」
俺は咄嗟に両手の剣を交差してガードした。厳しい衝撃が全身を叩き、数メートルも吹き飛ばされる。剣を床に突いて転倒を防ぎ、空中で1回転して着地する。
あの盾にも攻撃判定があるらしい。まるでキリトの《二刀流》だ。これは予想外だった。
ヒースクリフは俺に立ち直る余裕を与えまいと、再度のダッシュで距離を詰めてきた。十字の
鍔
(
つば
)
を持つ右手の長剣が、《閃光》アスナもかくやという速度で突き込まれてくる。
敵の連続技が開始され、俺は右手の剣をフルに使ってガードに
徹
(
て
)
っした。《神聖剣》のソードスキルについてはある程度アスナから聞かされたが、付け焼刃の知識では
心
(
こころ
)
許
(
もと
)
ない。瞬間的反応で上下から殺到する攻撃を
捌
(
さば
)
き続ける。
これまで無表情だった俺の顔に焦りのような色が浮かんだ。
8連続最後の上段斬りを左の剣で弾くと、俺は間髪入れず右手で単発重攻撃《ウォーパル・ストライク》を放った。
「うらぁ!!」
ジェットエンジンめいた金属質のサウンドと共に、赤い
光芒
(
こうぼう
)
を
伴
(
ともな
)
った突き技が十字盾の中心に突き刺さる。岩壁のような重い手応えに構わず、そのまま撃ち抜く。
ガガァン!と炸裂音が
轟
(
とどろ
)
き、今度はヒースクリフが跳ね飛ばされた。盾を
貫通
(
かんつう
)
するには至らなかったが、多少のダメージを与えた感触はある。ヒースクリフのHPバーがわずかに減っている。だが、勝敗を決するほどの量ではなかった。
ヒースクリフは軽やかな動作で着地すると、距離を取った。
「……素晴らしい反応速度だな。《神速》と呼ばれただけのことはあるな」
「そっちはバカみてぇに堅いな」
言いながら俺は地面を蹴った。ヒースクリフも剣を構え直して間合いを詰めてくる。
超高速で連続技の
応酬
(
おうしゅう
)
が開始された。俺の剣はヒースクリフの盾に
阻
(
はば
)
まれ、ヒースクリフの剣を俺の剣が弾く。2人の周囲では様々な色彩の光が連続的に飛び散り、衝撃音が闘技場の
石畳
(
いしだたみ
)
を突き抜けていく。
時折
(
ときおり
)
互いの小攻撃が弱ヒットし、双方のHPバーがじりじりと削られ始める。例え強攻撃が命中しなくとも、どちらかのHPが半分を下回れば、その時点で勝者が決定する。
だが、俺の脳裏にはそんなそんな勝ち方は
微塵
(
みじん
)
も浮かんでいなかった。SAOに囚われて以来初と断言できる強敵を相手に、俺は加速感を味わっていた。感覚が一段シフトアップしたと思うたびに、攻撃のギアを上げていく。
俺の力は……こんなものじゃない!
脳裏で呟いた瞬間、それまで無表情だったヒースクリフ
[8]
前話
[1]
次
[9]
前
最後
最初
[2]
次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]
違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
しおりを解除
[7]
小説案内ページ
[0]
目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約
/
プライバシーポリシー
利用マニュアル
/
ヘルプ
/
ガイドライン
お問い合わせ
2025 肥前のポチ