レベル7前編 樢の口からびっくりすた
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「そう、だね」
「私のターン、ドロー。スタンバイメイン、除外された《δ》と《ドライバー》を対象に《サイコ・フィール・ゾーン》を発動するわ。この2枚を墓地に送って、レベル8のサイキックSモンスターを出す」
「え、ええっと、ストップ!」
樢は慌てて制止した。
「何?」
「使える、か分かんないけど、」
「どうぞ」
「《バージェストマ・レアンコイリア》なんだけど、これで除外されたカードをどければ、対象を失う?かなんかでケートの魔法を無効に出来るのよね?」
「そうね」
毛糸は涼しい顔で頷いた。
「対象は?」
「除外ゾーンから墓地に行かせるカードってこと?……どっちにしよう?」
「ケースバイケース、私の手札次第」
「う……じゃあ、効果持ってる方。でるた?」
夢値がしょっちゅう墓地のカードを取り回しているのを見ている樢は、レベルが小さい方のカードを墓地に置くことにした。
「《δ》を墓地に戻すわ。これで《サイコ・フィール・ゾーン》は不発」
「よ、よし」
(こ、これはいい感じに闘えてる……!?)
カードの応酬というやたらカードゲームらしいことを自分の優勢で終えた樢は内心、少なからず盛り上がっていた。
「……ライフを2000払って、《終焉のカウントダウン》」
「何それ!?」
「今から20ターン後に、私は勝利する」
「に、20ターン後」
「お互いのターンを終える度に1と数えるから、あなたのターンは10回よ」
しかしここで樢は、夢値が不良4人衆と闘っていた時のダードの話を思い出す。
(でも、先攻が2ターン動けば、勝てはしなくても殆ど勝ちまでになることもよくあるんでしょ?)
「カードを2枚伏せてターンエンド。《カウントダウン》のカウントが1になる」
「私のターンね」
(私はそこまで早くは勝てないけど、それの5倍あるんでしょ?)
樢はカードを引いた。
(なんだ、それだけあるなら勝てるわよ)
「暇ですねー」
「そうなのか?」
夢値とダードは公園でくつろいでいた。
「いやぁ、絶好ののんびりびよりですよ。だって……」
夢値は水筒の中の熱めのお茶をすすった。
「お茶がこんなにおいしいんですよぉ?」
「哀手 樢のことはいいのか?」
水筒をダードに差し出した夢値に対し、ダードは首を横に振った。
ダードはサンサーヴのこと、ハンターのことをあまり聞かされていない。それ故に、行動は基本的に夢値頼みになるのだ。
「犬なのに猫舌ですねぇ。樢さんについては、ぼくとしても手は打ちたいのですが」
夢値はのんびりとお茶をすすった。
「なかなか妙案が浮かばないんですよねぇ」
今日も友人の家に行くという樢に夢値は着いていこうとしたが、何度も何度も再三再四繰り返し繰り返し、着いてく
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