Side Story
少女怪盗と仮面の神父 32
[5/5]
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
さん」
「際どい所で留まってる感は拭えませんが……これも我々の職務ですから」
「はは。優秀な部下の存在は、幸運以外の何物でもないな」
マーマレードの小瓶より小さな涙型のガラス瓶に栓をして騎士服の内側へ仕舞った男性も、気安い様子でベルヘンス卿の肩をバシバシ叩いて笑う。
「……殿下?」
「ん? お前は「お父様」で良いんだぞ、ミートリッテ」
流れる涙をそのままに唖然と立ち尽くし……ベルヘンス卿を見て、アーレストを見て、最後に目の前の男性を見る。
そんなミートリッテの前髪をぐしゃぐしゃ掻き回す男性の若葉色の虹彩が、楽しげに細まった。
(殿下。アルスエルナの王室。貴族の青年が命令を受け取り、敬称や敬語を使う相手。ベルヘンス卿を部下と称したこの人は、まさか……)
「あ、貴方……アルスエルナの王子様ぁあ!?」
[8]前話 [9]前 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ