第4話 トリル ・ グレアム
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、そう――本を読んでいる内に自分の知識を蓄えていく喜びを覚えていたのだろう。新しいことを沢山吸収したいと言う意欲を持つようになったのかも知れない。
そんな気持ちの表れからか、自分の知らない異世界へ行ったことのある人が『知人の知人』にいることに新しい知識の吸収出来るチャンスだと感じて舞い上がっていたのだろう。
――もしも近くに住んでいるなら話を聞ける機会も多いかな?
――年齢が近いなら友達になってもらえるかな?
そんな淡い願望に似た感情をなのはに投げ掛けたくて聞こうとしたのだが、直後に返ってきた答えは彼女の想像を越えていた答えだったのである。
実は、なのはの言う異世界とはヴィヴィオ達の住むミッドチルダから見て言っている言葉ではなかった。
彼女の故郷である時空管理局・管理外世界。現地惑星名称・地球。
つまり、我々の住むこの星である。
そう、彼女は地球から異世界へ飛んだ話をしていたのだった。
しかし、ヴィヴィオはミッドチルダの人だと思っている。この話の流れでは他の地域を考える必要があるとは思えない。彼女は、そう感じていたのだった。
だから、彼女は普通にミッドチルダの――
「どこに住んでる人?」
探究心を前面に押し出したような、嬉々とした表情で主語を省略して聞いてみたのだが、自然に返ってきた――
「イギリスだよ?」
「…………。……?」
その言葉の意味が一瞬理解できずに固まった表情を浮かべるヴィヴィオ。即座に思考の軌道修正を済ませて言葉の意味を理解すると、今度は疑問の表情を浮かべてなのはを見つめていたのだった。
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