第4話 トリル ・ グレアム
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縁組であった。
グレアム氏はとある事件の責任を取り管理局を去ったのち、故郷のイギリスで隠居生活を送っていた。
そして、その事件の首謀者として罪を被せようと。人身御供にしようとした『罪滅ぼし』として。
事件が起きる以前から、はやての両親の古い知人を装い、彼女に多額の援助をしていたのだった。
しかし、彼の自責の念は彼女への援助だけでは拭えるものではなかった。その為に――
「余生で何か出来ることはないか?」
そう考えた末、孤児院育ちで身寄りのない彼を引き取り――立派に彼が自立するまで面倒を見ていたのだった。
尚、グレアム氏の在籍していた時空管理局――。
現在、なのはやフェイトを始めとするトリルを除く大人組と――
元なのはやフェイトの部下であり、フェイトの被保護者であるエリオ・モンディアルとキャロ・ル・ルシエ。
彼女達は職場こそ違うが、同じ管理局勤めの『公務員』なのである。
とある事件の関係者であった、はやて・なのは・フェイトの3人は当時9歳。トリルは、13歳だった。
世代的には、なのは達と近い為に子供と言うよりも孫と言う感じではあるのだが、とても仲の良い親子なのである。
グレアム氏とはやての交流は未だに続いている。
当然、現在は昔の様な金銭的な支援は行われていないのだが、家族ぐるみの付き合いは健在であった。
更にトリルが中学の頃。とあるキッカケにより、グレアム氏の口から魔法の存在を知ることになる。
その折、彼の話に出てきた『八神はやて』と言う少女の存在。
彼はその時――彼女に会いたい。会わないと何も始まらないと切に感じ、彼に対面の仲介を嘆願する。
グレアム氏は即時にはやてへ連絡を取り事情を説明して彼女の了承を得た。
数日後。彼は単身、彼女の家まで遊びに行き、八神家の全員と対面を果たしたのである。
フェイトやなのはを始めとする3人の家族や友人、知人の面々には同じく、八神家滞在初日に開いてくれた歓迎会で対面を果たし、以降も変わらずに交流を深めていた。
その頃の話は別の機会にするのだが、なのは達3人とはその時から今でも兄妹の様な関係が続いている。
そして彼は現在、地球のイギリスではなく――何故かミッドチルダで小さな喫茶店を営んでいるのだった。
なのは達は彼の店を個人的に良く利用する上、ヴィヴィオを連れても何度か訪れていた。
ヴィヴィオ曰く――
「なんとなく、翠屋に雰囲気が似ていて好き」
とのことで、彼女自身も個人的に何度も訪れていたのだった。
これはトリル本人しか知らない話であるのだが、彼が喫茶店を始めた理由。
実は、なのはの父親である高町士郎の淹れてくれた1杯の紅茶だったのである。
彼はなのはの家族で経営する、喫茶 「翠屋」 の優しくて暖か
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