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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#12
PHANTOM BLOOD NIGHTMAREW 〜Master Of Circular〜
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た。
「まずは、現状を認識する事。
そして、自分には何が出来て何が出来ないのか考える事。
ソレによって生じるリスクを怖れない事。
決して焦らずに、それでも着実に懸命に、一歩一歩 「成長」 いくの。
アナタにはソレが出来ると想ったから此処に連れて来たのよ。
自分の家族を、周りの皆を護りたいと願う心に、嘘はないと想ったから」
 最後に温かな響きを持って振り向いた貴女の麗貌、
その蒼玉のような瞳に宿った気高き光。
 少女の脳裡に甦る、大切な者達。
 シルクの手袋越しに伝わる感触を強く握り返して顔を上げ、
吉田は決然とした表情で言った。
「ハイ! 私、もっともっと強くなります!
そして、 『DIO』 という人を倒します!
絶対絶対倒しますッ!」
 何の根拠も裏付けもない、気持ちだけの言葉。
 しかしその声にエリザベスは麗らかに微笑んだ。
 嘗て、エア・サプレーナ島の波紋修行場で、
日々奮闘する二人の息子へそっと向けたように。  
(!)
 いきなりエリザベスが、音も立てずに進めていた脚を止めた。
「わうっ?」
 急停止に対応できなかった吉田は、
勢いのまま甘く柔らかな香りのする胸に顔を埋める。
 芸術的に造型の整った躰の中でん〜ん〜と藻掻く吉田を抱え込みながら、
エリザベスは瞳を鋭く、変化の起こり得ない風景を見据える。
()られて、いる」
 熟練のフレイムヘイズでも、
紅世の王で在っても気づき得ない微弱な視線の力を、
『最強の波紋使い』 は(つぶさ)に感じ取った。
 武芸の達人は数百メートル先で落ちた針の音すらも聞き分けると言うが、
エリザベスの感覚はソレを遙かに凌ぐ。
 しばらく黙って相手の動向を窺ったが、
こちらが気づいているコトに向こうは気づいていないのか
無為な静寂が流れた。
「どうしたんですか? エリザベスさん」
 過程無しに張り詰めた貴女の気配に畏怖を抱きながら、
胸の中でおずおずと吉田が訊く。
「アナタ、ここからは、一人で逃げる。
極力戦闘の行われてる場所からは離れて、どこかに身を隠す。
出来るわね? カズミ」
 幼子に諭すように、一言一句言い含めながらエリザベスは告げた。
「は、はい。それくらいなら私にだって……
でも、エリザベスさんはどうするんですか?
誰かが襲ってくるなら、私もお手伝いくらいなら」
 自分の曾孫(ひまご)と同じ年頃の少女の言葉を、
エリザベスは慈しむように瞳を閉じて受け止める。
「並の遣い手だったら、嫌でもそうしてもらうわ。
途中からは、アナタ一人だけでも。
でも残念ながら、敵が 「強大」 過ぎる。
このままワタシとその相手がブツかり合ったら、アナタまで巻き込んでしまう。
手加減出来るような、アナタを護りながら戦える
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