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STARDUST唐eLAMEHAZE
第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#12
PHANTOM BLOOD NIGHTMAREW 〜Master Of Circular〜
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わりに彼女にも影響がいってしまった。
 スタンド戦、討滅戦を問わず、余程ケタ違いのパワーでも有していない限り、
相手の武器(スタンド)には何らかの 「特殊能力」 が付与されていると視るのが妥当。
 コレみよがしに振り廻している時点で、その蓋然性(がいぜんせい)は明白だ。 
 故に承太郎は戦う相手にソラトを選んだわけだが、
このようなチーム戦になってしまうと彼の 『能力』 は最悪に始末が悪い。
 そしてソレこそ、紅世の徒 “愛染自” ソラトの携える惨苦の邪剣。
 触れた対象を無作為に切り刻む紅世の宝具。
吸 血 鬼(ブルート・ザ・オガー)
遣い手− “愛染自” ソラト
破壊力−A (能力発動時−B) スピード−ソラト次第 射程距離−C
持続力−E (能力発動時) 精密動作性−D 成長性−なし



「チッ、何か在るとは想ったが、やっぱりただの剣じゃなかったか。
ガキに刃物持たせるとロクな事にゃあならねーな」
「遠回しにケンカ売ってる? あんなのと一緒にしないでよね」
 身を切られながらも決して手を離さなかったシャナの功績で、
二人は行き交う車が停止した高架橋の上にいた。
 その身体の至る所に線のような裂傷が走り血が滴っている。
 傷そのものは深くないが、同じ 『能力』 を継続的に使用されれば
確実にダメージは蓄積していく。
 一撃必殺とはいかないが、このような瞬発性と確実性を併せ持った能力が、
実は一番タチが悪い。
 その使い方次第で、絶頂に君臨する 『真紅の帝王』 すら追い込むほどに。
「取りあえず剣に触れてなきゃ能力は発動しねーみてぇだが、
解ったところでどうかな? 条件が単純過ぎるから防ぎようがねぇ」
「存在の力を込める瞬間、相討ち覚悟で膝蹴りでもブチ込めばいいんだろうけど、
絶対あの女が邪魔するわよね。短期戦長期戦、どっちにも手が回ってて隙がない」
 DIOの参謀、占星師エンヤをしてその才を認められるティリエルの知能。
 圧倒的な殺傷力を持つソラトを 「切り込み役」 として場を掻き乱し、
自身は 「司令塔」 として全体を統括、補填する。
 形式通りにではなく常に流動する戦況を踏まえ、
導き出される幾千の術を瞬時に取捨選択して。
 眼前に聳え立つ、山吹色の大樹の存在感にも気圧されるが
最も恐るべき所はソレに 『知性』 が宿っているコト。
 顕現した “蹂躙の爪牙” 大海に出現した 『(ストレングス) 』 とは、
また一段次元の違う脅威。
 だが。
「フッ」
「フフッ」
 追い詰められながらも、承太郎とシャナは笑った。
 戦況は変わってない、打破すべき策も、その根拠すら何もない。
 しかしそれでも、確信にも似た実感が二人の心中を充たしていた。
 これまで
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