マブラヴ
1490話
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れば、その扱いに憤ったり痛ましげな目をするのだろう。
だが、俺はそれを聞いても特に表情を変えるような事はない。
何故なら、それはまさに文字通りの意味で自業自得だからだ。
部下達は今まで散々好き勝手やってきたツケを自分の身体で支払われているだけだし、フィカーツィアの方はそんな部下達を教育もしないで好き勝手にさせていた己の無能さを自分の身体を使って支払っているに過ぎない。
もしこれが、何の罪もない奴がそんな目に遭っているのであれば、俺も助けたいという思いを抱いたのかもしれないが。
ただ、フィカーツィアは俺に色仕掛けをするように言われていたという噂があったのを聞けば分かる通り、かなり顔立ちが整っているし、身体も未亡人という事もあってか、かなり男好きのするものだった。
そういう意味では、フィカーツィアは想像以上に酷い目に遭っているのは間違いないだろう。
だが、その連中の話をしても俺が苛立つだけなので、それ以上の話は聞かずにサンダークとの話題を他のものへと移そう……としたところで、少し離れた場所からこっちの視線を伺っている崔の姿が見て取れた。
赤と白のチャイナドレスを身に纏っており、パーティ用に十分なおめかしをしている。
周囲には、恐らく崔の仲間なのだろう女が何人かおり、崔を励ますようにして声を掛けていた。
ま、サンダークとの話もこっちの精神が疲れるし、この辺にしておくか。
「じゃあ、俺はこの辺で失礼するよ」
「はい。今日はお話しが出来て嬉しかったです」
笑みを浮かべながらそう告げてくるサンダークに軽く手を振り、崔の方へと向かう。
その前にラピスは、と視線を向けると、イーニァと共に話をしている。
先程の衝撃から立ち直ったのか、ルナマリアやメイリンもその2人に声を掛けていた。
イーニァの保護者のクリスカは、ブリッジスや篁と何かの話をしている。
スレイはタリアと話をしているが……こちらは大人の女としての話だろう。
タリアが微妙に頬を赤くしているのを見ると、大体どんな話をしているのかが理解出来てしまう。
何気に皆揃って結構楽しんでるよな。
そんな風に思っていると、やがて崔が意を決したのか俺の方へと近寄ってきた。
「アクセル代表、その……どうでしょう、このチャイナドレス。正直なところ、あまりこういう服装には慣れてないんですけど……」
少しだけ恥ずかしそうに告げるその様子に、最初に口を開いたのは俺ではなく……何故か崔と一緒にいた2人の女だった。
「ちょっ、ちょっと。あれ誰? 私の知ってる中尉じゃないわよ!?」
「あの中尉が、あんなにしおらしく……いつもの強気な中尉はどこにいったのかしら」
「あんた達ね……聞こえてるわよ」
押し殺した崔の言葉に、2人の女はビクリとし
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