ポケモンバトルで笑顔を。
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をつける!」
「わけわかんねーが、とりあえずもう俺のだから任せとけ!」
その会話はジャックにも聞こえたらしく。彼は哄笑した。
「ははははは!!君たちって本当に面白いね!ゲンシカイキに抗うのみならず、メガシンカの頂点まで手中に収めようとしちゃうなんてさ!!」
「それじゃあ、俺たちと一緒に生きてくれるか?」
「さっきもいったけど、それは出来ないよ。死ぬ前にとっても面白いものが見れた。それだけで生きていた甲斐があったって今思えてるんだ。このまま……」
「駄目だ!俺はもっともっとお前を楽しませてやる――今度はシリアの番だ!」
「?彼はもういないけど……」
「皆で『怨み』だ!」
サファイアのポケモン達が、一斉にグラードンの断崖の剣の技のエネルギーを削っていく。そういうことか、とジャックは納得した。
「君はシリアの本気も受け継いだんだね……だけどグラードンの技は一つだけじゃない!噴煙!」
グラードンが、地中のマグマを大地を割り噴出させる。それを影分身を使い、飛翔し、重力で捻じ曲げて、噴煙を空を彩る花火のように変えて攻撃を躱していく。その景色を見るジャックはまるで儚くも、決して消えることもない美しい人間の本質を見た気がした。
「もう一度みんなで怨みだ!」
「まだまだ、大地の力!」
噴煙の技のエネルギーが切れ、今度は大地そのもののエネルギーを噴出させる。だがどんなに威力が高くても先ほどと同じように、花火の如く攻撃を分散させて、躱して、さらに――
「メガジュペッタ、出来るな!」
「――――!!」
サファイアの相棒が元気よく笑う。その手に呪いを、怨みを。呪詛の纏わりついた螺子のような物体をその手に握る。
「いけっ!全ての悲しみと孤独を断ち切れ!メガジュペッタ――影誇星彗えいこせいすい!」
そしてそれを宙から、流れ星のように地面に放ち――大地を、グラードンの体を穿ち、全ての技のエネルギーを刈り取る。丁度エメラルドもレックウザをボールに収めたようだ。
「本当に、ゲンシカイキの二体を止めちゃった……レックウザも、今や彼の手の中。か」
ジャックは自分の予想すら超えた少年たちの活躍に喜び、自身の計画を潰されたことに怒り、また死ねなかった己を哀しみ、そして何より、このバトルを楽しんでいた。
「あはは、また死ねなかったや。これでめでたしめでたし――と言いたいところだけど。最後に一つ我儘を言ってもいいかな?」
「ここまで来たんだ。なんだって付き合うさ」
「ありがとう。――出ておいで、レジアイス、レジロック、レジスチル」
三つのボールから、点字を象ったポケモン達が現れる。その中の一体はカイナシティで見たポケモンだ。
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