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幽雅に舞え!
ポケモンバトルで笑顔を。
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生きがいだからね。シリアや君のバトルを見ていると、楽しい気分になれた。それは事実だよ。でも……」
 
 君やシリアはただの人間だ。僕と同じ時間は生きられない。その言葉を聞いて、サファイアは決意した。


「だったら!俺が、誰もが楽しいポケモンバトルを出来るようにこの世界を変えていく!人を笑顔にするチャンピオンになって!」


 それはあまりにも難しい夢だ。ジャックがさすがにぽかんとする。

「あはは、そんなこと出来るわけない。馬鹿げてるよ」
「そんなことない。現にシリアには出来たじゃないか!シリアが見ている人を楽しませるチャンピオンでいてくれたから、こうして今の俺がいる。今度は俺がチャンピオンになって。誰かを笑顔にしてみせる!そして俺に憧れてくれた誰かがまたチャンピオンにでも何でもなって、志を受け継いでくれればいいんだ!」

 くすくすと、ジャックは笑う。

「……君は本当にまっすぐだね。混じりけも何もない。綺麗な宝石みたいだ」

 その時、再びゲンシカイキの二体が咆哮をあげる。それを指揮者のように腕を振って静めるジャック。

「でもね、そんなことは出来はしない。人の世は幽玄で有限なんだ。脆く儚く、何事もいつかは終わりが訪れる。……始めようか」
「……お前を止めて見せる。出てきてくれ、俺の仲間たち!」

 サファイアが手持ちをすべて出す。そうしなければ、あの二匹は止められない。フワライドにサファイアは乗る。

「いくよカイオーガ。根源の波導」

 カイオーガが海水を無数に宙に浮かび上がらせ、一本数トンに及ぶ水の柱を何本も放った。ギラティナのシャドーダイブとは違った、どこまでも純粋な破壊力に特化した連撃。

「朧重力、シャドーボール、身代わり、メタルバースト!」

 ヨノワールが球体の重力場を発生させ水の柱を可能な限り弾き飛ばし、フワライドとシャンデラがシャドーボールで少しでも威力を相殺する。オーロットが周りの木々を集めて水の威

力を分散する。そして残った水の波導を、ヤミラミが宝石の大楯で受け止める。受けたダメージを跳ね返す光はモーゼの奇跡のように海を割り、カイオーガに直撃した。

「あっはは!ゲンシカイキの攻撃を防いで、しかも跳ね返しちゃった!次行くよ、グラードン、断崖の剣!」

 グラードンが大きく地面を揺らす。地面から、何かがせりあがってくるのを感じる。危険を察知してサファイアは叫んだ。

「飛べるポケモンは飛べ!フワライド、風起こしだ!」

 シャンデラ、フワライド、ジュペッタ、ヨノワールが大きく上昇し、更に爆風を巻き起こして飛べないポケモン達を浮かび上がらせる。直後に地面から噴き出たのは――大地で出来た無数の剣。トクサネシティの
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