UNLIMITED02――虚空の狭間にて――
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最弱」が重ね合わさったアンバランスな状態で戦い続けていた。
つまり、凱の敗北は人類の敗北を意味するのだった。その時からだろう。いつしか凱に「負けない」「負けられない」という不屈の精神が宿ったのは――
暗い表情のままの凱を察してか、アオイ博士は優しく諭した。
「そう、確かに君は勇者だ。でも……人間ではない、というわけではないのだよ」
凱は思いきり気づかされた。あまりの言葉に、とっさに凱はアオイ博士に顔を上げて向き直った。
「確かに勇気を持つことは大切だと私も思います。ですが、心を縛るものではないのですよ。私だって兵士の前に人間ですもの」
今度はスナに言われた。その時、改めて勇者の意味を理解された。
アオイ博士とスナとの心の触れ合いが、凱の凍てついた心を氷解させる。瞼の裏が急に熱くなり、思わず目を閉じたくなる。
「スナ。獅子王君の世話は私が責任を持つ」
「アオイ博士、まさか」
「ああ、紹介するよ。獅子王君の身柄を預かるイーストゼネティックスを」
果たして、アオイ博士の思惑はいかなるものか、緑の髪の少女との邂逅は果たして?――
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