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フリージングFINALアンリミテッド
UNLIMITED02――虚空の狭間にて――
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手段「勇者王ガオガイガー」の力が必要になる」
過去の守護神――勇者王ガオガイガーを飛躍的手段と表現したことには理由があった。
現在、対異次元体迎撃システムとして・Project・Anti・Nova・Direct・Operation・Round・Allister、通称「PANDORA−パンドラ」が確立されている。生身の人間をベースにした
兵士増強計画はノヴァに唯一対抗できる存在として世間に歓喜される形となったが、やはり抱え続ける不安要素もあった。
想像を超えるポテンシャルを得られたが、聖痕という未知のテクノロジーを受け入れるだけの人間は、そうそう都合よく生まれるものではないらしい。
自然発生に頼る分、兵士(パンドラ)の徴兵率は極端に低く、その数字はいまだ2ケタの数字を行ったり来たりを繰り返すばかり。それに反比例して、ノヴァクラッシュ発生時の消耗率は二ケタをゆうに上回る。
聖痕そのものはノヴァと同じDNAデータを用いているため、パンドラそのものがノヴァへ変貌して人類へ矛先を向けられるのではないか?切れ味が良すぎる諸刃の剣ではないかという疑問視する声も少なからず上がっている。

「……すぐに……答えなきゃいけないんですか?」

普段の凱ならば、GGG設立理念に従って、胸に秘めた勇気ある誓いを謳いあげるはずだ。

――GGG憲章第5条12項−GGG隊員は、常に人類の未来を考えなければならない――

だが、置かれた現象とその処遇、世界がGGGを望まないかぎり、自分の出る幕ではないのかと感じ取り、返事をためらったのだ。

「……正直言って、俺の置かれている現状を理解するだけで精一杯です。いきなり世界をどうのこうのとか言われても実感わきません」

これが今の凱の精一杯の感想だった。ゾンダーはともかく、唐突に見たことのない異次元体やらノヴァやらパンドラと言われても実感がわかないのが現実だからだ。

「でも、もしこの世界に生きる人たちが助けを求めるなら……俺は護ります。たとえどんな脅威が来ようとも、平和な未来の先に立ちふさがる壁があるのなら――」

「…………」

アオイ博士は、ただ黙って凱の言葉を聞いていた。まるで、――それでこそ勇者たる凱だ――と思わんばかりに。

「それを聞けただけで安心したよ。やはり我々の運命を左右するのは君の意志だろう。流石は勇者」

勇者。既に凱の記憶にとっては聞きなれた言葉だ。それ故に心に占め付けるものがある。俺は勇者でなければならないと。
当時の原種大戦において勇者王へと融合昇華(ファイナルフュージョン)できる凱は、まさに人類にとっての最後の希望だった。純粋な地球人では太刀打ちできないゾンダーへ対抗できる唯一の存在として、常に臨戦態勢を整えなければならなかった。サイボーグとしての「最強と
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