UNLIMITED02――虚空の狭間にて――
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の「天海護」の力を借りてゾンダーを元に戻すことができる現象「浄解」によって、ゾンダーの正体は人間という事実が明かされた。もっとも、護の浄解がなければ、かつてガオガイガー搭乗者の獅子王凱はそのままコアを握りつぶしていただろう。
つまり、獅子王凱は人殺しを強行しようとしていたことと同じ意味を持つことになる。
もし、それがゾンダーではなくノヴァのコアを浄解したら……あるいは――。
そして現在、ノヴァクラッシュという大災害を前にして、人類が絶滅に瀕しようとしている。
「我々もまだゾンダーやノヴァに関してわからないことだらけだが……とりあえずしなければいけないことは、君の意思を聞くことだと思う」
「俺の……意志?」
うまく答えられそうにない凱を見て、スナが再度アオイ博士の問いを簡単に解釈する。
「要するに、あなたの意思次第で、私たちの運命が左右されるということよ。あなたが決めてくれないと、私たちの今後の行動が決められなくなるの」
「さっき俺のことを邪魔だといったのは、人類側の都合そのものだったということか」
「君は――理想世界を先導する超越者――の力を持った者の一人だ。獅子王君という存在を受け入れるには、今の世界と人類はあまりにも幼すぎる」
現在の激動時代、宇宙防衛勇者隊にとって代わり、シュバリエという地球圏防衛組織が世界を牛耳っているという。
もし、凱をはじめとするGGGの面々が帰ってきたとなれば、確立されつつある対異次元体システムが機能マヒする恐れがある。
保身に走るものたちが、過去の勇者たちの存在を秘匿し、あげくは闇に葬ろうとするかもしれない。
だが、それはいつの時代でも、そういう人はどこの組織にも、必ず存在するといってもいい。
「君の勇気が鍵なのだ。閉ざされた人類の未来の扉を開けるための「勝利の鍵」の……な」
「……」
アオイ博士の言葉に、凱は黙って聞いていた。
「木星の最深部に異次元体の真実がある。天海護君がそう言っていた」「護が!!」
そして、凱の顔が一瞬で青ざめた。
護の名前を聞いた瞬間、凱は心臓が跳ね上がるような錯覚に襲われた。アオイ博士の言い方からすれば、護は生きていた可能性がある。ただ、それは過去形のものかもしれないと思えるし、何とも言えない気持ちになる。
「先日私たちも「プラズマ兵装に担う観測実験」の為、木星に赴いていたのだ。実際は「知られざる異次元体」の監視中、偶然君たちGGGを見つけたというわけだ」
――知られざる異次元体――
重圧含めたその名詞を、アオイ博士はそれ以上深く語らなかった。そして……
「木星の最深部を詳しく調べるには地球各地で発生しているノヴァクラッシュの早期終結が必須となる。ノヴァとの抗争に打ち勝つには、飛躍的
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