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逆襲のアムロ
37話 まだ見えぬ夜明け 3.11
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いので直ぐ切り上げた。

「と言うことでその殺されるはずの機会で私は死ななかった。そこにサイアムは興味を持った」

「・・・成程ね」

「ビスト財団は我々が知る以前より人の可能性について研究していたことを知った。そのことは私が調整された後だった。その調整で私の不安定はある一つの箱によって封じられた」

「箱とは?」

「パンドラボックスと呼ばれている」

アムロはその存在をカミーユ経由で何となく聞いていた。アムロに答えることはない。まずは彼の話を全て聞いてから答えようと、答えることが生まれるだろうと考えていた。あのアクシズの戦いから時は既に7年余りも経つ。恨み蟠りなど既にアムロの中では風化しようともしていた。

「私を取り戻したときサイアムの願いを聞いた。彼は人の可能性を求める為に人に挑戦を求めたいと」

シャアの目線は夜明け前の地平線を見据えていた。

「私も現状を幾分か把握した後に彼の意見に同意した。その上で私の話を彼に伝え、彼は私の事を受け入れた。そしてサイコミュの進化による人類のパフォーマンスの向上とその結論付けることを命題とし私らは動くことに決めた」

シャアの手元にはコーヒーカップがあった。彼はひとすすりしては話続けた。

「これが物事の根幹だ。私は伝手でゴップに取り入り、連邦とジオンを共存させながらも均衡を取りつつサイコミュの進化に道筋を付けた。幸いお前の様なニュータイプがいることは知っていたからな」

「・・・その科白、もはや頭にもこない」

「私はニュータイプになりきれんかった男だ。お前からも見放され、ララァからも見放された。結果ララァをお前の手から救えなかったからな」

「・・・ララァはオレが殺した」

「結果はな。だが、この時代ではそこは干渉しまいか迷った。一度は見に行った。お前たちに救出されてからオーガスタ研究所に居た時のな。だがそこでララァに私は一つのおぞましさを感じた」

シャアが感情を初めて現した。後悔の念に近いとアムロは横目で表情から見て取れた。

「おぞましい?ララァがか」

「そうだ。彼女はニュータイプだ。それも(まこと)のな。人類の革新を求めてはいずれは彼女の様な存在が現れる。宣託の時というべきか・・・」

「意味が分からない。もう少し簡単に言ってくれ」

「サイコミュの進化は人心を反映して強大な力を生む。それは今までのお前たちの戦いで結果がそう告げた。その力は神の手の様な物理現象をも引き起こす。現代の科学者でも到達できない力に触れることが理解できないことで禁忌(タブー)なのだ。それを<(ことわり)>と呼ぶ」

「理?」

シャアはアムロに向き合って頷く。

「そうだ。森羅万象を司る力の名だ。それに触れることは己を滅ぼす。稀に
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