406部分:第五十六話 ミロ出陣その三
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アフロディーテも言ってみせた。
「どうやら薔薇だけでは足らないのかも知れません」
「左様ですか。貴方もまた」
「モロクの力、侮れるものではない」
アルデバランもここで同じことを口にする。
「決してな」
「モロクもですか」
「あそこまでの剛の小宇宙はない」
「貴方もまたそう仰るのですか」
「力なら誰にも負けない自信はあった」
多くは口には出さないがである。しかしそれが揺らいでもいたのだ。
「しかしだ。それでもだ」
「モロクもまた侮れませんか」
「その通りだ。手強い相手だ」
その実力をはっきりと認めるアルデバランであった。
「今度会った時は間違いなくどちらか死ぬ」
「貴方に倒れられては困るのですが」
これはムウの本音であった。偽らざる心の言葉であった。
「何があろうとも」
「無論それはないようにはする」
これは当然のことであった。彼にしても倒れるつもりはないことだった。
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