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銀河英雄伝説〜新たなる潮流(エーリッヒ・ヴァレンシュタイン伝)
第百八十七話 悪縁
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盟に攻め込むときには帝国は両回廊を使うだろう。その時、同盟はフェザーンを占拠した事を後悔するに違いない。
「となると我等はここで一息入れたほうが良いようですな」
「そうなるかな」
「まあ、五日も此処で潰しましょう。如何ですか?」
「良かろう、追付けそうで追付けぬ。これほど人を焦らせるものは無い。同盟軍はさぞかし勢い込んでフェザーンに向かって来るであろう」
「……」
「そして追付いたとなれば、今度はその努力を無駄にはしたくないと思うもの。あやつらを蟻地獄に引きずり込んでくれよう」
そういうとレムシャイド伯は低い声で笑い始めた……。
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