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SAO−銀ノ月−
第百十八話
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、いきなり来ちゃ驚いちゃうよ!」

「そっ……そうよ! 驚いちゃうじゃない!」

「それは後! 構えなさい!」

 バーベキューパーティーをしていた俺たちは、いつもの武器を装備していなかったが、リズの指示の元にそれぞれの武器を装備する。リズのメイス、レインの二刀、ユウキの片手剣、俺の日本刀――グウェンは最初から装備していたが。

「結局これ、どんなクエストなの?」

「ん? あのゴーレム倒せば素材ゲット〜っていう、簡単で単純なクエストよ」

 森の中の研究者はゴーレムを研究していたが、ある日暴走――研究者は何とかゴーレムの部品の一つを奪い取ることには成功したものの、それをどこかに吹き飛ばしたところで力尽きてしまう。そして森の中で暴走したゴーレムが、自らの部品を探して歩き回る。

「……的なクエストだ」

「あ、さっき拾ったのがその部品ってこと?」

「あんた、よくそんなどうでもいいこと覚えてるわね……」

 リズの呆れたような口調はともかく、レインの問いかけには手中に収まった石ころを見せながら、正解だとばかりに頷いた。とはいえ、外見的には何の変哲もないストーンゴーレムであり、生産職限定クエストということもあって、あまりゴーレムは強くない。そして話を聞き終えてペースを取り戻したグウェンは、リズから貰った忍刀を得意げに構えた。

「んじゃ、さっさと倒しちゃ――」

「あ、ストップ」

「――うわよって何でよ!?」

「まあ見とけよ」

 やる気充分なグウェンだったが、すぐさまリズの言葉に引き戻される。その理由は、戦闘開始直後に発生する、あのストーンゴーレム独自の行動によるものだった。

 森の中で研究していたという設定からか、あのストーンゴーレムには特異な設定があった。ストーンゴーレムがその剛腕で大地をスタンプすると、森の入り口から大量の豚型モンスターが出現する。そう、あの森に住まう豚型モンスターを、ほとんど無限に近く出現させるというスキルを持っている。

「つまりは――無限の豚肉!」

「なるほど!」

「……は?」

 そのリズの自信がついた一言に、バーベキューパーティーのための肉を取りに来たユウキは察しがついたが、事情を知らないグウェンは零下よりも冷たい疑問の声を発していた。

「あー……その。私たち、生肉が欲しくて、それで」

「は? んなもん街で買えばいいじゃない」

「こっちの方が新鮮なのよ? さ、あのゴーレムは無視して豚肉をいただくわよ!」

「おー!」

 同じくリズが言わんとしていることに察しがついたレインの説明と、それに対するグウェンの率直かつ的を射た指摘も、今のリズとついでにユウキには届きそうにない。こうしてこちらが無駄話している間に
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