sts 31 「決戦の始まり」
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識をより回すことが出来る。
「それにしても……凄まじい数のガシェットが出ていますね」
「ああ。見た限りゆりかごから次々と出てきてるみたいだからな。早いとこ突破口を見つけないとジリ貧も良いところだ」
「マスター」
「この空域には思っていた以上の数の魔導師が戦ってくれている。なのはやヴィータは一騎当千、はやても指揮能力には長けている。周囲に魔導師が居ることを考えればフォローに回る必要もないだろう。……行くぞセイ!」
俺の意思を汲み取るようにセイは同じタイミングで「ユニゾンイン!」と言葉を紡ぎ、俺達はひとつになる。金色の髪と碧い眼がその証だ。
左手で腰から刀身の中に柄を入れた長剣型ブレイドビッドを引き抜く。左右の手に剣を持った状態で俺は空域を飛び回り、襲い掛かってくるガシェット達を次々と斬り捨てる。
『……フフフ、さすがは黒衣の魔導剣士。技術者だけでなく魔導師としても一流のようだ』
「――っ!?」
突如背後から聞こえた覚えのある声に反射的に振り向くと、そこにはモニター越しに映る天才犯罪者の姿があった。
「……ジェイル・スカリエッティ」
『フフフ……こうして話すのは初めてだね。とはいえ、君のことは色々と調べさせてもらったから一方的に知ってはいるのだが』
命を何とも思っていなさそうな奴に一方的にあれこれ知られているかと思うと生理的な嫌気が体中に走る。
とはいえ……ノーヴェやウェンディとか言う戦闘機人達は俺の事を知っているようだった。その親玉であるこいつが知らないということはまずない話か。
「どうやら俺だけに話しかけているようだが……いったい何のつもりだ?」
『そうだね……簡潔に言ってしまえば、私は君に興味があるのだよ。人型のインテリジェントデバイスや現代で初めて作り出されたであろうユニゾンデバイスの主であり……Fの遺産であるあの子達とも親しい間柄にある君にね』
人型のインテリジェントデバイスはファラのことだろうし、ユニゾンデバイスはセイのことだろう。ただFの遺産というのは……。
――F……そしてあの子達。……プロジェクトFか。
ならばスカリエッティの言うあの子達というのはフェイトとエリオのことだろう。考えるだけでも気分は悪くなるが、生命操作を行うこの男がフェイト達に興味を持つのは理解できる。しかし、そこと繋がりがあるからと言って俺にまで興味を持つだろうか。
フェイト達のこと以外にもファラやセイといった一般からすれば特殊なデバイスを所持し研究もしているが……だとしてもこの3つではこの男が興味を持つには材料が足りないように思える。
何か特殊な技術でも求めているのか? 確かに俺には技術者の知り合いも多いが……しかし、それなら義母さんやシュテルを狙う方が手っ取り
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