sts 31 「決戦の始まり」
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だし。
とはいえ、あれこれ言ったところで聞くような連中じゃない。それは今までの付き合いははっきりしている。それに最も大切なのは生きて帰って来ることだ。決戦と呼べる戦いなだけに多少の無理くらい目を瞑ってやるべきだろう。
「私は平気、大丈夫。なのはと違ってショウからそういうこと言われたりしないし」
「む……はぁ、フェイトちゃんは相変わらず頑固だなぁ」
「なっ……なのはだっていつも危ないことばっかりしてるくせに」
「だって航空魔導師だよ? 危ないのも仕事だもん」
「そうだけど、でもだからってなのはは無茶が多すぎるの!」
高速飛行しながらこのふたりは何をしているのだろう。もしもここにフォワード達が居たならば間違いなく呆気に取られる会話なのだが。はやてやヴィータが呆れるくらいで済んでいるのはひとえに10年来の付き合いがあるからだろう。
「私が……私達がいつもどれだけ心配してるか」
「知ってるよ。ずっと心配してくれてたことよく知ってる。だから今日も必ず帰ってくる……ヴィヴィオを連れて、一緒に元気に帰ってくる」
「……うん」
最近は大分なかったように思えるが……今でもこのふたりだけの空間は健在のようだ。俺は彼女達にとって近しい異性だと思われているだろうし、そのへんの局員よりも親しい関係だと思ってはいるが……それでもこれまでに彼女達に浮いた話がなかったのはこういう部分も関係しているのではなかろうか。
「あの……フェイトちゃんそろそろ」
「あ……あ、うん」
「フェイト隊長も無茶すんなよ。地上と空はあたしらがきっちり抑えるからな!」
「うん、大丈夫」
「頑張ろうねフェイトちゃん」
「うん、頑張ろう」
なのはの突き出した拳にフェイトも同じように拳を突き出す。地球で考えれば男性同士でしそうなことではあるが、今居るのは魔法世界であり俺達は魔導師だ。戦友同士でやっていると考えれば性別なんてものは気になりはしない。
「……ん?」
「え、えっと……それじゃあ行ってくるね。ショウも頑張って」
「ああ。気を付けてな」
「うん」
笑顔で返事をしたフェイトは、すぐさま意識を切り替えて速度を上げて高度を下げていく。姿が見えなくなるまで見送った後、俺達も速度を上げて聖王のゆりかごが居る空域へと向かう。
飛翔し雲を抜けた先には移動し続ける巨大な戦艦。それを守るように様々な型のガシェットが無数に存在している。俺達はすでに戦闘に入っていた魔導師達と合流し、ガシェットを撃破しながら内部への突入口を探し始める。
「――せあッ!」
相棒であり愛剣でもあるファラを振るってガシェット達を次々と斬り伏せる。リミッターが掛かっていた状態ではAMFを突破するために技術をフル稼働させていたが、今の状態ならば他の部分にも意
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