404部分:第五十六話 ミロ出陣その一
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第五十六話 ミロ出陣その一
ミロ出陣
「教皇、只今戻りました」
「この聖域に」
「うむ」
教皇の間においてだった。シオンはカミュとサガの帰還の報告を受けていた。今回も彼と共に黄金聖闘士達が集いそのうえで報告をしていたのである。
「九人の狂闘士達は倒したのだったな」
「はい」
「そして共にいたインプ達は白銀及び青銅の者達が」
「そうか。全て倒したのだな」
「いえ」
しかしであった。ここでカミュが彼に対して告げた。
「残念ですが八大公であるベリアルだけは取り逃がしてしまいました」
「そうか」
「申し訳ありません」
このことに対して深く頭を垂れるカミュであった。
「全ては私の不手際です」
「謝る必要はない」
しかしここでシオンはこう彼に告げた。
「それには及ばぬ」
「宜しいのですか」
「八大公を倒すのは今ではない」
シオンは彼の謝罪を退けそのうえでこう言うのであった。
「その時でなければ倒せはしないものだ」
「左様ですか」
「だからよい」
またこう告げてカミュのその謝罪を退けるのだった。
「それはな」
「有り難き御言葉」
「それよりも皆無事に帰って来て何よりだ」
彼はそのことを心から喜んでいた。レダに逃げられたことは最初からどうでもいいのであった。少なくとも彼はそうなのだった。
「それでよしとする」
「左様ですか」
「そしてだ」
こうカミュとサガに告げたうえであらためて言うのであった。
「次の戦いだが」
「はい」
「その戦いは」
二人以外の黄金聖闘士達がここで顔をあげる。皆いつも通り片膝をつきそのうえで彼に対してその顔をあげてみせたのである。
「何処でしょうか」
「そして誰が」
「南米だ」
シオンはまずは場所を告げた。
「アンデスでの戦いとなる」
「アンデスですか」
「その地で」
「高山での戦いとなる」
そのアンデスの地形のことも話した。このこともであった。
「そこでの戦いだがな」
「そしてそこに向かうのは」
「誰になるでしょうか」
「既に決めてある」
こう黄金の者達に対して告げた。
「それはだ」
「はい、それは」
「一体誰が」
「ミロよ」
彼がここで名前を告げた黄金聖闘士は彼であった。
「御前が行くのだ」
「わかりました」
「思う存分戦って来るのだ」
こうも彼に告げるのであった。
「いいな」
「御意に」
ミロはすぐに頭を垂れて彼の言葉に応えた。
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