チャンピオンとの決戦!
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には勝てないと思う。それでも今こうしてなんとか食らいつけてるのは……今のシリアが本当の意味で全力じゃないからだって」
喋るうちに、胸の内の疑問は確信へと変わっていく。そして今の自分の理想とともに、突き付ける。
「俺、ルビーと話して誓ったんだ。人を楽しませる本物のバトルをするって。シリアだって、本当はそっちの方がいいんじゃないのか?昔はどうあれ、今のあんたは『幽雅な』ポケモンチャンピオン。そうなんじゃないのかよ、シリア!!」
はあはあ、と、息を荒くするサファイア。シリアはずっと黙って聞いていた。
「ふっ、くくく……ははははは!!」
そして浮かんだのは――獰猛で、悪鬼のような笑み。
「馬鹿馬鹿しい。何を言いだすかと思えば……あんなバトルは、てめえら雑魚に見せかけだけを良くするためのバトルだよ。あれが俺の本気?――ふさけるんじゃねえ!」
取り出すのは、紫色のボール。マスターボールと呼ばれるそれを、シリアは宙に放った。
「今から貴様の人を楽しませるバトルとやらが戯言でしかねえことを証明してやる――顕現せよ、砕け散り行く世界に住まいし反骨の竜よ!歯向かう愚民を根こそぎ滅ぼせ!」
サファイアの耳に聞こえたのは、紛れもない竜の咆哮。そう、シリアのボールから現れたのは紛れもなく亡霊であり、竜だった。
「見るがいい、こいつが俺を王者へと押し上げた最強のポケモン……ギラティナだ!!」
亡霊の竜は地面に降り立ち、大地を揺るがす。ぼろぼろの黒き翼が、金色の体が、先の黒い眼差しや今まで見てきた伝説のポケモンさえ凌駕するプレッシャーを放っている。
「……それでも、俺は負けない」
サファイアは怯まなかった。モンスターボールを手に取り、叫ぶ。
「本当の勝負は……これからだ!!」
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