第三部 ZODIAC CRUSADERS
CHAPTER#11
PHANTOM BLOOD NIGHTMAREV 〜Glass Melody〜
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じタイミングで、共通の流法が空間で弾ける。
バァッッッッッッシャアアアアアアアアアアアアァァァァァァァァァァァ――
―――――――――――――――――ッッッッッッッッ!!!!!!!
威力、速度、軌道を含め全くの同条件で撃ち出された
“エメラルド・スプラッシュ” が完全相殺し、
砕けた結晶がアスファルトを穿ちショー・ウインドウを叩き割った。
しかしコレは囮、流法の構えを執ったハイエロファントが
既にその場から消え去っている。
体型を縮小させて潜り込んだ裡側は、互いのその 「本体」
スタンドを取り憑かせて相手を完全支配する絶殺の流法
『パラサイト・グリーン』
「クッ……!」
「フッ……!」
中枢神経に幾重にも絡み付いた、スタンド紐 帯に操られた手刀が
花京院二人の首筋に宛われる。
その表面にはスタンドパワーが集中しており、
人間の首程度なら容易く落ちる。
どちらが先に動いても相討ち、
双竦みの状態に陥った両者は流法を解く。
「姿だけではなく相手の能力までコピー出来る……!
ソレがお前のスタンドか!?」
「フン、さて、な?」
息を巻く自分の言葉を、もう一人の自分が軽くいなす。
「それなら! コレも真似できるかッ!」
両手を肩口と腰脇に、本体の執る独特の構えから、
ハイエロファントの周囲で閃きが走る。
卓越した操作能力により、翡翠結晶を高速廻転させて繰り出す最大流法
時間と本体の消耗を抜きにすれば、
事実上無限のパワーとスピードを宿すに至るスタンド奥義。
『エメラルド・エクスプロージョンッッッッッッ!!!!!!』
見えざる速度で廻転していた夥しい結晶が、
ハイエロファントの展開した両腕から放射したパワーに拠って加速され
破滅の殺傷力を伴って全方位に爆裂総射される。
ヴァッッッッッッッギャアアアアアアアアアアアアアアアアァァァァァァァ
ァァァァァァァァ――――――――――――――ッッッッッッッ!!!!!!!!
まるでエメラルドの洪水、否、津波を想わせる廻転翡翠結晶弾の嵐が
周囲300メートル、全方位に繚乱する。
高層ビルの壁面を隈無く砕き、並び立つ街灯をへし折り、
英語で書かれた標識や看板が軒並み吹き飛んだ。
しかしそれらの結晶群が街路の人々や建物内部を傷つける事はなく、
遮蔽物や他の結晶によって 『跳弾』 と化し標的のみに精密な角度で降り注ぐ。
時間にして僅か数秒、にも関わらず革命にでも見舞われたかのような
惨状の直中で、声を発する者は誰もいない。
翡翠の燐光を紛らせる爆煙が、寂滅の風と共に流れた。
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