『Trap of a spider』
[8]前話
花のように美しく咲き誇りたい。
海のように包み込む優しさを持ち合わせたい。
雨のように唯涙を流し続けたい。
蝶のように可憐に美しく舞いたい。
蜘蛛のように貴女を捉えて放さないでいたい。
真っ赤な果実が熟れる其の傍らで貴女を狙う。
僕は見た目も醜く、優しくされることなんて無い。
貴女以外の者には...。
腐った此の心を少しずつ溶かしてったのは貴女だった。
今日も優雅に舞う貴女は僕の天使だろうか。
深い闇の其の奥まで堕ちてしまった僕は光さえ見えなかった。
貴女のあまりの美しさに眩暈がする。
此が恋なら僕は貴女に一瞬で堕ちました。
舞い疲れ羽休めに真っ赤な果実に降りたつ。
けれど僕は貴女を抱きしめることが出来ない。
残酷な現実に、僕は貴女の命を奪ってしまう。
此の胸を焦がす衝動の先に在ったのは澄んだ想いでは無かった。
静かに優しく灯った陽の光は此の日闇に覆われた。
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ