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聖闘士星矢 黄金の若き戦士達
40部分:第四話 八大公その六
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第四話 八大公その六

「エリス様」
「うむ」
「同志達」
「何だ」
 それぞれにまず声をかけてきた。
「封印とはつまり」
「つまり?」
「何なのだ」
「アーレス様の好まれるものです」
「好まれるものだと、アーレス様の」
「如何にも」
 少女と見紛うその顔に。また笑みを浮かべている。その笑みはある種の邪悪なものも見られた。
「それこそがある場所です」
「ふむ。それではだ」
 エリスはそこまで聞いて再びサリアに問うてきた。
「それを申してみよ。封印を」
「はい、それは」
 それについて話す。終わってから。エリスと他の八大公達の間に同じ笑みが宿っていた。戦いを好む凄みのある笑みであった。
「流石ですね、サリア」
「有り難うございます、リーヴェ」
 まずはリーヴェがサリアを褒め称えた。
「成程、それならアーレス様が望まれる」
「まさにその通りだ」
 レダとカナンが言い合う。
「そういう意味の封印ならな」
「こちらとしても楽しみがいがある」
「それでだ」
 ジークがサリアに対して問う。
「我等は何をすればいいのだ」
「簡単なことです」
 こうジークに言葉を返す。するとドーマがサリアに問うのだった。
「簡単なことだというのか」
「はい。私もまた向かわせてもらいますが」
「向かう。ふむ」
 ドーマは彼の向かうという言葉を聞いて自分の右手を口に当てた。他ならぬ彼自身の。
「ということはだ。我等がそこに向かい」
「そうです」
 サリアはミシェイルの問いに答える。
「そのうえで」
「わかった。ならば我等は」
 最後にリゲルが言う。
「貴様の言う通りに動こう」
「御願いします」
「さすれば我等の策は決まった」
 エリスはあらためて八大公に告げる。厳かな声で。
「八大公よ」
「はっ」
 彼等もエリスのその声に応える。一斉に頭を垂れ片膝をついて。
「そなた等に命ずる。八つの封印に向かえ」
「畏まりました」
「その際には軍勢も連れて行け」
 こうも述べる。
「よいな。そしてそこで」
「封印を」
「そうだ。戦うのだ」
 こう八大公に告げたのだった。
「アーレス様の為に」
「アーレス様の為に」
 この言葉が繰り返される。彼等は血の色の衣の光を受ける顔に戦いへの予感を楽しむ笑みを浮かべて応えるのだ。彼等は戦いの予感に喜びを見出していたのだった。
 その頃聖域では。シャカが教皇の前にいた。彼の前に片膝をつき畏まっていた。
「シャカ、只今参上しました」
「うむ、それでだシャカよ」
 シオンはすぐにシャカに尋ねてきた。その座に座りながら。
「わかったことはあったか」
「まずローマに向かったムウ達が八大公と会いました」
「そうか。ロムルスとレムスの街でか」

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