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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第二十二話 戦いに変わる日
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がむしろ辛い!!」
あまりの絶望感に頭を抱えて天を仰ぐ。
「悪いかよっ!? ああそうだよ俺用だよっ!! 俺が俺のために作った俺の弁当だよっ!!」
自分でも何を言ってるかよく分からないし、感情とか思考がグチャグチャになっているけど、とにかく言いたいことを言ってやる。
「いいじゃん、美味そうじゃん!! てか絶対に美味いよ!! ああ美味しそうだな、美味しいだろうな、楽しみだなぁ!! どうだ羨ましいだろインテリジェントデバイスさんよぉ!!!」
《マ、マスター、お……落ち着いてください》
「落ち着いてるさ、いたって冷静さっ!! 冷静にお昼が楽しみで仕方ないなぁ〜ってテンションMAX全力全開なんだよぉ!!」
朝から喉が熱を帯びるほどの絶叫。
そしてなぜか流れて止まらない涙。
《わ、分かりました、分かりましたから……》
そんな朝を俺はアマネと仲良く(?)過ごした。
――――それから約三十分の時間を要して俺は平常に戻りました。
「ほんとにごめんな」
《いえいえ、こちらも取り乱してしまい申し訳ないです》
俺とアマネは先ほどのことを謝罪しあいながら通学路を歩いていた。
ここ最近、気温が少し上がって汗をかきやすくなってきたからか、タオルやうちわを仰ぐ人を見かけるようになった。
夏が少しずつ、迫ってきてるみたいだ。
とは言え奇跡的に桜はまだ僅かに残っているので、春はまだ諦めていないのかもしれない。
桜が枯れる前には、ジュエルシードのことも終わらせたいと思うけどな。
「黒鐘、おはよう」
「黒鐘先輩、おはようございます」
「雪鳴、柚那……おはよう」
いつものように逢沢姉妹と合流し、二人は俺を挟む形で左右に並んで歩き出す。
この日々の中にいると、ジュエルシードによる事件やら何やらを忘れてしまいそうになる。
そう思えるくらい、日常に溶け込んできたと思うと、海鳴に来る前とは大きく違う自分になったと実感できる。
雪鳴や柚那の再会、
「あ、小伊坂君!」
「遅いじゃない!」
「黒鐘さん、おはようございます!」
高町、バニングス、すずかとの出会いのおかげだ。
「ごめんごめん。 三人とも、おはよう」
彼女たちに出会えなかったらきっと俺は、こんな日々を過ごせなかった。
そんな日々をくれた彼女たちに感謝しつつ、俺はこの五人と共に歩き出す。
「ちょっとすずか! アンタまたソイツに抱きついて!!」
「お姉ちゃんも、見てるこっちが恥ずかしいからやめてよぉ!!」
「こっちのほうが落ち着くの」・「こっちが落ち着く」
「にゃはは……」
「ったく……」
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