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ラブライブ! コネクション!! Neutral Season
Unseal Operation (グランドプロローグ)
活動日誌− み・はミュージックの・み! 2
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に気づけなかった絵里。
 理事長に提案した『スクールアイドル活動』は既に自身が却下された。
 それなのに穂乃果達が提案した『スクールアイドル活動』は容認された。
 南女史の却下の理由と容認の理由。きっと今の絵里には全てが理解できているのだろう。
 彼女もまた――いや、絵里以上に長く、そして深く学院を愛し、全校生徒がより良い学院生活を送れる様にと、考え抜いてきたのである。
 そんな彼女の想いや真相を今の絵里なら理解できていると思う。
 ――そう、穂乃果によって『本来の自分を取り戻せた』今の絵里ならば。

 とは言え、当時の絵里には理解できていなかった。
 だからこそ反抗心を剥き出しにしてでも阻止をしようと思っていたのだろう。
 しかし結果として穂乃果達を育てたのは、他でもない絵里であり――
 絵里を救ったのも絵里に育てられた穂乃果達なのであった。
『情けは人の為ならず』
 学院の為。自分を犠牲にしながら行ってきた活動。穂乃果達への言動。
 きっと絵里が今まで行ってきた学院への『情け』が穂乃果達と言う形で自分へと返ってきたのだろう。
 そして絵里自身が救われ、自分の本当にやりたいことを取り戻せることとなる。
 もしかしたら南女史は、こうなることを予想していたのかも知れない。
 穂乃果達なら必ず絵里を解放してあげられるだろうと――。
 
 絵里のことは生徒会長として良く知る彼女。性格や真面目さが度を通り越していることも知っていたのだろう。しかし、自分や教員が注意を促すことはできない。
 それが生徒の自主性を重んじると言うことであり、度を越しているとは言え欠点でも校則違反と言う部分でもないのだから。
 校則違反ではない部分を注意することは非常にメンタル面に左右する事案。中々踏み込めないのも事実。
 更に絵里の性格上、他人の話で改心するとは思えない。
 それだけ自分自身を律し、誰よりも厳しく自分と向き合っていることを知っているから。
 そんな呪縛とも言える学院への縛りから解放できるのは言葉ではないのだろう。
 真正面からぶつかり、対等な想いや行動を示し、情熱や希望と言う名の手を差し出す。
 そう言うものに引っ張られ、自分自身で鎖を断ち切らなければ何も意味はない。
 南女史は穂乃果達に、絵里を救うことのできる何かを感じ取っていたのかも知れない。
 だから絵里を託したのだろうか。いや、違うのだろう。
 あらゆる手を尽くし続けてきた彼女の最終決断である『学院廃校』は本当に苦渋の決断だったと言える。
 もう為す術を失っていた彼女には穂乃果達が唯一の希望の光に思えたのかも知れない。
 つまり、彼女は絵里も含めた学院のより良い生活の為に穂乃果達に全てを託したのだと思う。

 そうして穂乃果達は9人が揃い、活動を通し
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