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ラブライブ! コネクション!! Neutral Season
Unseal Operation (グランドプロローグ)
活動日誌− み・はミュージックの・み! 1
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しかし、絵里は祖母と同じ学院に入学できたこと。自分のできること。やらなければいけないこと。
そんなことに頭がいっぱいだったのかも知れない。つまり、リボンの話を深く受け止めていなかったのだろう。だから正確には――
進級するまでは何も疑問に思わなかったのだと思う。
そんな彼女が学院で1年を過ごし、2度目の春を迎えた始業式の朝。自室で制服に着替え――
制服のリボンが赤に変わったことを認識すると、ふとタンスで眠る水色のリボンを思い浮かべて懸念を抱くのだった。
□■□
国立音ノ木坂学院。その歴史は古く――明治期に建てられた100年以上の伝統を持ち、かつては名門校として名を馳せていたほどの有名な学院であった。
設立当初はまだ制服と言う制度自体がこの国にはなかった。さらに日清・日露と言う戦争の狭間での設立であり――この国に住まう人々の生活は、今の生徒達には実感しがたいほどに苦しいものだったと言えよう。
つまり、この学院に根付く教育方針は創立時期の時代背景や国民の精神――『軍隊気質』『秩序と礼節』『贅沢は敵』『譲り合い精神』と言う内面の部分。
もしくは、貧困からくる外面の部分の表れだったのかも知れない。
そんな中、この国の時代は大正へと移り変わり、その数年後には制服と言う制度が導入され始めていたのだった。
それまでの女生徒の着物や袴と言う和装から一変して――洋装の統一へと変化していった制服事情。
色味こそ渋さを増したものの、その出で立ちには西洋と言う新しい風を感じていたことだろう。
そして和装女性の慎ましやかな出で立ちとは逆に、女性の自立を促す兆しを垣間見える洋装に、心奪われる者も多くいたと思われる。
それはきっと世の中が変わりつつある兆候であり――少なからずとも、戦火に怯える生活を送っていない証拠なのだろう。
つまり、当時は日本において一時の平穏と休息。復興への兆しを感じさせていた時代背景だったのかも知れない。
しかし時は流れ、そんな人々の希望を嘲笑うかの様に――徐々に過酷さを増して人々を貧困へと導き、世界大戦へと誘っていった世界情勢。
数年間の悲劇と恐怖の日々を与え、多くの犠牲を払い、終わりを迎えた終戦記念日。そんな時代も音ノ木坂学院は生き抜き、そして人々の暮らしを見続けていたのである。
終戦を迎え、人々は気持ちを新たに明日へ向かって前向きに生きてきた。
そして、それから数年後。この国に再び制服と言う制度が戻りつつあった。
世間の風潮に倣い、学院でも再び制服の導入に踏み出すことにした。
しかし終戦を迎えたとは言え、国や人々の生活が急激に潤ってきたと言う訳ではない。
そこで学院は設立当初からある教育方針を全面に押し出す形として校風に取り入れたのかも知れない。
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