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嫌われの忌み子あれば拾われる鬼子あり
第1章 第5話 天才と戦車
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がただ喋って寄りかかって『ホイール・オブ・フォーチュン』の能力に頼るような輩だと思うな。『チャリオット』の能力は…触れたものを投擲物とし、武器と化す!」

火球の中心から超速で槍状の飛ばされ、火球は散り散りになり、槍状のものはレイの顔面へ飛んできたが、それを首を動かすだけでかわした。

「…道化が」

散り散りの火球から垣間見えるガイアには、あるはずの無い左腕が存在していた。

「君は気づいていたはずだが?道化と言われるのは些か気分が悪いな」

「道化には興味無い、お前をすぐにでも始末する」

「ほう…」

「「やれるものならやってみろ」って言うんだろ?」

レイはしてやったりと言わんばかりの顔で八重歯をチラつかせる。その顔と行動に不快感を覚えながら攻撃に備えていた時気づいた。
レイとガイアの足元に水が流れていること、そしてレイから微量に電気が流れ始めたこと。

「アル」

詠唱とガイアの跳躍はほとんど同時だった。一瞬でも遅れていれば死にはせずともダメージは受け、痺れが起き少しだけ隙が生じていただろう。
そしてもう一つ

「予知が…」

その刹那左腕に痣が出来ているのを見た。これをガイアはよく知っている、この痣が原因で、この痣のせいで…

「マリー!!」

「ごめんなさい、お父様…私もう……貴方を信じることは出来ませんから」

先ほど切り離したダミーの左腕には微量ではあるがガイアの魔力が入っている。そのためその魔力を辿りマリーは自身の『不干渉』の恩賞でガイアに付いている予知の能力を飛ばしたのだ。

「忌々しき我が娘よ…裁きを!!」

左手に仕込んでいた針を投げるため左腕を振りかぶった時

「隙だぜ、人間」

「しまっ…!?」

「俺を相手に他の奴に現を抜かすなんて…な!!」

レイは振り上げた腕目掛けて飛び蹴りをを放った。腕に直撃し、そのまま壁に激突した。壁はその衝撃に耐えられず穴が開き、レイとガイアが外へと出される。そのままレイの足はガイアの腕を下敷きにし、その腕をねじ切った。

「ぐぁっ!?……ぅ…ぐ!!」

今度は本当に腕を無くしたガイア、呻き声をあげながら身をよじっている。千切れたところからは夥しく血が吹き出し辺りを血で染める。

「悪ぃな主殿、後でちゃんと直すぜ」

壊れた壁の穴と地面に出来たクレーターを見て呟いた。
外は暗くなってきていて周りも見づらくなってきている。

「もうこんな時間たってたのか?いつの間にこんなに暗…く…っ!?」

違和感を感じたレイが見上げた空には、空はなく代わりに直径1キロは軽く超えるほどの巨大な隕石が落ちてきていた。

「くっ…人間、まさかお前が?!」

「そう…だ、吾輩が触れたものは…何でも飛ばす
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