第1章 第5話 天才と戦車
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男から生まれたのだその子供が何か障害がない確率の方が低いというものだ」
「なら何故マリーを捨てた?」
「吾輩は『タロット』の騎士、いずれ我が娘に何か危険が及ぶかもしれないという子を想うが故の事だ。やり方が悪かったのは認めよう」
「そんな事…信じられる訳が…」
「ならば示そう。その方が手っ取り早い」
片腕を上げ、静かに目を瞑る。
「フーマ」
そう唱えると、上げた片腕が吹き飛び鮮血が肩口から大量に吹き出る。吹き飛んだ腕がガイアの正面にいたレイの目の前で落ちそれからも血が垂れ床を地で染めていく。
「これで…信じてもらえたか?我が娘よ」
「お父様…」
その模様を見ていたマリーが椅子から立ち上がり、ガイアの元へ行こうとする。
それをガイアは壁に寄りかかりながら待っている。
それを許さないのが1人。
「エルサイア」
マリーがレイの前を通り過ぎる時、その詠唱がレイによって唱えられ氷の槍がガイアの足元から突き出てきた。それをガイアは1つも当たることなくそのままの状態だった。
「全員、気は済んだか?」
「お、お前…何をしてんだよ!?折角…マリーが!」
「言っただろ?クリス。俺の野望は『タロット』の騎士を根絶やしにする事だ。それが一族に対する手向け、ルイスを苦しめた罰だからだ。そのためなら、俺は世界だって敵に回す。どんな悪者になろうが、どんな扱いを受けようが俺はそれを実行する…むしろ、鬼なんて悪役の方が似合ってるぜ」
「…いい覚悟だよ。レイ」
そう小さく呟いた言葉は誰にも届くこと無くカルロスはそれをただ黙認するだけだった。
レイはマリーの前に立ち、魔法を唱えていた。しかしどれもガイアに届くことは無かった。
「無駄だ、今の吾輩に攻撃は通らない」
その言葉通りレイの攻撃をガイアは最小限の動きでかわし、そして弾いていく。まるでどこに攻撃が来るかわかるかのように…
「予知…か」
「いかにも、『ホイール・オブ・フォーチュン』から少し借りた能力だ。数秒先の行動を読み取り行動をするそれだけの事」
「…なら、人間の限界で攻撃すればどうなるよ……ウルアーク」
その部屋の温度を何度も上げるほど無数の火球がレイの周りに浮かび上がる。その温度でガイアの周りにあった氷柱が溶け始める。
「避けれるものなら、避けてみろ」
その呟きを皮切りに、無数の火球はガイア目掛けて飛び出して行った。
「避けるまでもない。エルドーラ」
ガイアの身を守るように水の檻がガイアを包み、火球をすべて鎮火させた。
「ウルメモラ」
先の火球全てを合わせたような火球が放たれ、檻に触れた瞬間水は蒸発しその火球は形を保ったままガイアに向かう。
「無駄だ。吾輩
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