激突、そして明かされる真実
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ていたからだ。怪しい風はそこから目を背けさせるためのフェイク。そして全方向に電撃を放ったということは――
「メガリザードン、火炎放射!」
メガリザードンにも、放電の影響は及ぶ。やむを得ず火炎で相殺し爆発が起こり、それはフワライドから一瞬でも目を反らすのと同義。
「フワライド……頼む!」
「ぷわわーー!!」
フワライドの身体が膨らみ、光が中から灯る。それはメガシンカの光ではない。
「大爆発だ!!」
「ぷわあああああああああ!!」
「なっ……」
「……!!」
体力の全てを使い果たすその名の通りの大爆発が起こる。全てはサファイアの作戦通り。仲間に使わせたい技ではなかった。フワライドもサファイアのために身を呈することを厭わなかった。その覚悟のこもった爆風が目を反らしたライボルトとリザードンに当たる。ゴーストタイプであるサマヨールには効果がない。
「フワライド……ゆっくり休んでくれ」
倒れたフワライドをボールに戻す。大爆発を受けたライボルトとリザードンは――その身を焦がしながらも、二体とも倒れなかった。
「……よもやそうくるとはな。今の貴様には灼熱の闘志と飛躍を求める魂を感じる」
「ふはははは!面白い……面白いではないか英雄よ!これでこそ俺様がこの地に赴いた甲斐あったというものだ!」
追い詰められたジムリーダーたちは――二人とも、笑っていた。自分たちの全力をぶつけて相手を笑顔に出来た、認めさせることが出来たのだとサファイアは思う。
「ありがとう。だけど勝負は……これからだ!今一度現れろ、メガジュペッタ!」
「−−−−」
サファイアがメガジュペッタを繰り出す。登場と共にケタケタと笑うジュペッタも、楽しそうだった。
「……ネブラ、補佐は任せたぞ」
「俺様に任せるがいい、派手にやれ!」
それと同時に、リザードンの口に莫大な炎の塊が宿っていく。以前戦った時、一撃のもとに二体を倒した恐らくはリザードンの必殺技。
「メガリザードン!全ての敵を撃ち抜け!……ブラストバーン!」
「サマヨール、重力壁!」
リザードンの口から数千度にまで達した炎が放たれる。ジム全体に激震が走り、爆裂音が響く――それをルビーのサマヨールが漆黒の防御壁で受け止めた。だが膨大な火力の前に壁が削れ、サマヨール『だけを』焼く。バトルスタートから守りとサポート、そしてファイアローを倒す活躍も見せたサマヨールが、ついに倒れた。
「……身を呈してなお、仲間を守ったか」
「じゃあ、任せたよサファイア君」
「ああ!今だメガジュペッタ、俺たちの新必殺技を見せてやれ!」
「……来るがいい英雄よ!」
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