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Muv-Luv Alternative 士魂の征く道
第五一話 乱入
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からさまな問題を見逃すとも思えない。
『くそ!くそっ!くそぉっ!!』
酔っぱらったような挙動で突撃砲で弾丸をばら撒く。主機出力の低い機体を実戦で使おうとすれば大胆さと繊細さを併せ持つ操縦を必要とされる。
それは機動と共に失われていく機体の運動エネルギーを回復することが難しいからだ。
低出力であるが故に危険度は少ないが、練習機には戦術機を乗りこなすための全てがありそれ故に極めるのは至難。
普通の実戦機は衛士の腕前のバラツキを機体性能である程度補うようにできている。
つまり、並みの機体以上に衛士の腕前が問われる機体なのだ――ユウヤは吹雪に『貴様は未熟だ』と拒絶されているような錯覚さえ覚えた。
『―――弾切れ!?』
新兵のような失態。訓練生かよと内心毒づく。
『ユウヤ!カタナを使え!!』
『カタナ……!?』
吹雪の背中に装備されたそれを思い出す、しかしユウヤには短刀の使用経験はあれど長刀の使用経験はない。
こんな制御が覚束ない機体でそれを使いこなせるとは到底思えなかった。
――――しかし、迫りくる要撃級の軍勢。悩んでいる暇はない。
『ちっ!!』
長刀を兵装担架から抜刀。要撃級に向け吹雪の機体が奔り出す。
だがしかし――――――――
『堪えろよっ!!』
踏み込みに伴いよろける吹雪の機体、長刀に機体が振り回され機体が転倒を始める―――
『――――――無様。』
行き成りのオープン回線から飛び込んでくる声。そして、スッ転んだ吹雪の機体に振り下ろされる要撃級の頭部が弾け飛んで赤黒い噴水が上がる。
そして飛び込んでくる蒼の機影―――――
『ッェイ!!!』
電光石火、剣閃が奔り一瞬遅れて血飛沫が吹きあがり要撃級の肉体が分断された。
更に、皮切りに白と赤の機体が飛来する。
白い機体が長刀を両腕に携え交差の一瞬に要撃級の片腕を斬り飛ばす。其処へ後方から飛来する銃撃が剛腕という盾を失った要撃級の足を打ち抜き機動力を奪う。其処へ赤の機体が突撃砲を打ち込み絶命へと誘う。
三段構えの連携により確実に敵を殲滅していく機体群―――それを見てユウヤは愕然とした。
『?F-4《ファントム》だと!?……一体どこの機体だ!?』
このユーコンでは戦術機の近代改修を旨とする国連主導のプロミネンス計画が動いている。だが、そのメインターゲットは第二世代機であり、すでに各国で退役が始まっているF-4ではない。
しかし、F-4に見えるのはぱっと見のフォルムだけであらゆる箇所に変更が加えられている改造機だ。
乗り手の技量か、改修された為か第2.5世代機の部隊に匹敵もしくは上回る動きを見せる第一世代
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