マブラヴ
1487話
[3/5]
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
お出でか。……まぁ、今回の話を考えれば当然かもしれないけど」
それでも、少しだけ驚きの表情を浮かべている俺の横で、VGと……いつの間に来てたのか、ヴィンセントが揃って口笛を吹く。
「凄いな、あんな美人が艦長なのか?」
「全く羨ましいねぇ」
言葉通り、心の底から羨ましそうに呟くヴィンセント。
まぁ、分からないでもない。戦術機のパイロットに関しては、BETAとの戦いで人材が次々に減っていき、若い女も増えてきた。
だが、戦艦というのは戦術機程に数が多い訳ではない。
勿論これまでのBETAの戦闘で多くの戦艦が沈んでいるのは知っているが、それでもまだ人材は豊富だ。
その結果……と勿体ぶる程のものでもないかもしれないが、戦艦の艦長にタリアのように若い女の姿はない。
俺が知ってる限りだと、この世界の艦長の殆どは中年から老年と呼ばれるくらいの年齢の男だけしかない。
もっとも、それはあくまでも俺の知ってる限りだ。
実際にはマブラヴ世界にも若い女の艦長というのはいる可能性もあるだろう。
そして車の上を護衛するように、ルナマリアの操縦するインパルスが飛んでいる。
正直なところ、この世界ではバリアの類もないままで空を飛ぶのは止めておいた方がいいんだが……いや、BETAについての研究はSEED世界でもそれなりに行われている。
この前行われた、火星での戦いでも何匹か生きたBETAを引き渡したしな。
当然火星にはおらず、地球にのみ存在するBETA……光線級、重光線級、兵士級といったBETAについても、シャドウミラーから情報を引き出して調べているだろう。
実際あの程度の高度であれば、光線級の心配はしなくてもいいんだし。
インパルスに守られたタリアの車が、カリンダ基地の入り口で停止する。
そして車から降りてきたタリアを出迎えたのは、厳つい顔の中年の男。
俺が今回この基地に来た時に軽く挨拶はしたので、その人物のことは覚えている。
クラウス・ハルトウィック。
西ドイツ軍の大佐で、この基地の最高責任者だ。
その人物を見て俺が感じたのは、外見通りの頑固そうな男。
もしプロミネンス計画について邪魔になりそうな相手がいれば、問答無用で排除してもおかしくないような、そんな性格。
いやまぁ、実際にはどんな性格なのかというのは分からないのだが。
あくまでも俺の第一印象だし。
その2人が会話を交わしている様子を眺める。
ちなみにミネルバ側がMSを用意して周囲を警戒しているように、カリンダ基地の方でも戦術機を何機か出してい周囲を警戒していた。
この辺は外交という面もあるのだろう。
……ただ、それでも戦術機の方が少ないのは、やはりMSを相手にしても勝ち目がないというのを理解しているから、か?
[8]前話 [1]次 [9]前 最後 最初 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ