Track 4 ともに目指す場所
活動日誌19 ベイビー ・ めいびー ・ コイのぼたん! 2 『まきりんぱな』
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と息が切れない真姫さんが数分の追いかけっこで汗だくになって息が切れるなんて――
ま、まぁ、凛さん相手の障害物競走じゃ無理もないのかも?
本当に『室内トレーニング』だったりして? なんてね。
そんな2人に微笑んで自然とお茶を差し出す花陽さん。
それを受け取りお礼を伝えると、2人は一気に飲み干していた――首根っこを掴んだままで。
本当に3人の行動を見ていて『いつもの』なんだと実感するのだった。なんてね。
お茶を飲み終えると、そのままの体勢でソファーに腰掛ける真姫さんと凛さん。
私達は、そんな2人を苦笑いを浮かべて見ていたのだった。
♪♪♪
「……ところで、雪穂達は花陽達の付き添いで来たの?」
「――あっ、いえ……作詞を持ってきました!」
「そうなの? ……まぁ、そうだろうとは思っていたんだけど?」
一息ついた真姫さんは、向かい合って座っていた私達を眺めて3人の来た理由を訊ねてきた。
花陽さんと凛さんは親友であり、生徒手帳を届けに来た。でも、私達が来る理由は見当たらない。
だって、そもそも今日は部活は休みなんだし、普通なら花陽さん達との接点もないのだから。
真姫さんの言葉を受けて、私は今日真姫さんの家に来た目的を伝える。
そうしたら、真姫さんは見当がついていたことを教えてくれた。
と言うより、それ以外に考えられることがないんだけどね。
「……これです」
「――あれ?」
「……?」
「…………」
「? ……ありがとう。さっそく読ませてもらうわね? ……あら?」
「――ッ! …………」
私は鞄を開けて1冊のノートを取り出すと、真姫さんへと差し出した。
その時、一瞬花陽さんが驚きの声をあげる。私はその声に驚いて振り向いたんだけど、花陽さんが苦笑いを浮かべて首を横に振っていたのだった。
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