Track 4 ともに目指す場所
活動日誌19 ベイビー ・ めいびー ・ コイのぼたん! 2 『まきりんぱな』
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から入れておいたの」
「――えっ!?」
「今生徒手帳に入っている写真も、私が作ってあげたんだよ? ほら? アイドルの切り抜きとか画像加工をするついでにね? と言っても、このことは凛ちゃんには話していないんだけど」
「……そうだったんですか」
「でも、ラミネート加工は真姫ちゃんがしたんだけどね?」
「あはははは……」
そんなことを教えてくれたのだった。
どうやら真姫さんの持っている写真は、花陽さんが作っていた写真だったみたい。
ま、まぁ、さすがにこれ以上深く話を聞くのもどうかと思ったんで、苦笑いだけを返しておいた。その時――
「……お待ちどう様。お茶が入ったわよ? ――って、あら? 真姫ちゃんと凛ちゃんは?」
おば様がお茶を持って、リビングに入ってきた。そして、2人が席を外しているのに気づいて声をかけたんだけど――
「あぁ、はい……いつものです」
「そう? なら、すぐに戻ってくるわね?」
そんな会話が花陽さんとの間で成立していた――って、いつもなの!?
どうやら、凛さんが来る度に走り回っているらしくて『室内トレーニング』のように思われているみたい。
もちろん、最初に2人で遊びに来た時には花陽さんも「うるさくして申し訳ありません」って、おば様に謝っていたみたいなんだけど? って、なんか凛さんの保護者みたいだね。
そうしたら、おば様が――
「走り回れるってことは元気な証拠よ? ただ、怪我だけには気をつけた方が良いわね? ほら……怪我をしても本職だから、すぐに処置はできるのだけれど……医者の家で怪我をするなんて……ねぇ?」
なんて言っていたんで、苦笑いを浮かべていたんだって。
うーん。広い家だから心も広いのかな?
それ以降は『いつもの』で会話が成立しているみたい。
私の家なんて、お姉ちゃんが「あんこ飽きたー」って騒ぐだけで、お母さんに怒られているのに?
いや、和菓子屋で『あんこ飽きた』は禁句だからなんだろうけど。なんてね。
とりあえず、おば様の持ってきてくれたお茶を飲みながら、真姫さん達の帰りを待っていると――
「……た、ただいまぁ……」
「ぅぅぅぅぅ……」
「あっ、おかえりー。お茶あるよ? ……はい?」
「あっ、ありがと……」
「ありがとニャ……」
リビングの扉が開いて、汗だくで少し息が切れている――そのせいだけではない、顔の真っ赤な真姫さんが、凛さんの首根っこを掴んで捕獲して戻ってきた。
そう、捕獲なんだよ。
だって凛さん、涙目になりながら猫の手をしながら背中を押されて歩いてくるんだもん。
悪戯して捕まった猫みたいだったし。
だけど、普段の練習なら数十分ぶっ通しで練習しない
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