390部分:第五十三話 氷の妙技その七
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の技を放とうとしていた。そのうえでの言葉だった。
「この技をな」
言いながら右腕を出し。その技を繰り出すのだった。
「ダイアモンドダスト!」
氷の輪を断ち切ったばかりの彼等に対して今技を放った。動きをそこに集中させていた彼等に今の攻撃をかわすことはできなかった。
吹雪が彼等を襲い一瞬のうちに吹き飛ばしてしまった。そしてそのうえで。彼等を倒してしまっていたのであった。
「ううう・・・・・・」
「まさかそう来るとは」
「アクエリアス、ただ攻めるだけではないのか」
「無論だ。氷はただ攻めるだけではない」
倒れ伏し雪の上で事切れようとする彼等に対しての言葉であった。
「この様にして。凍らせることもできるのだ」
「そうなのか。それで」
「我等を倒したと」
「そういうことか」
「安らかに眠るがいい」
その彼等に告げた言葉であった。
「いいな」
「怖ろしい男・・・・・・」
「これ程度までとは」
今五人は雪の上で事切れた。カミュもまた敵を倒したのだった。しかし彼の戦いはこれで全て終わりではなかったのであった。
「来たか?」
「わかっていた筈だ」
既にレダが来ていた。そのうえでカミュに対して告げてきたのである。
「次に私が来ることはな」
「確かにな。それではあの時の続きだな」
「そうだな。だが」
レダはここで言葉を付け加えてきた。
「一つ言っておく」
「何をだ?」
「狂闘士は同志の仇は必ず討つ」
彼がここで言うことはこのことだった。
「アクエリアス、貴様もだ」
「そういうことか」
「言うことは。それだけだ。では」
その全身に赤い小宇宙をみなぎらせる。そのうえで。
今二人の闘いがはじまろうとしていた。両者は睨み合ったまま最初にそれぞれの小宇宙を高め合いそのうえではじめようとしているのであった。
「私が予想していた以上の小宇宙だな」
「侮ってもらっては困る」
こう返すレダだった。
「八大公の一人である私をな。侮ってもらってはな」
「そうだな。御前達八大公もまたセブンセンシズに目覚めていたな」
「その通りだ。それもまた見せよう」
レダの今の言葉は完全に本気のものであった。
「今ここでな」
氷と炎の激突であった。今まさにカミュとレダはそれをぶつけ合おうとしていた。北での戦いはいよいよ佳境に入ろうとしていたのであった。
第五十三話 完
2009・9・13
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