Track 4 ともに目指す場所
活動日誌18 わんだふる ・ らっしゅ! 1 『まきりんぱな』
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ん……扉は静かに開け閉めしようね?」
「ごめんニャ……ところで、真姫ちゃん知らない?」
「えっ、さっきHR終わってすぐ帰ったよ? どうしたの?」
「うーん。真姫ちゃん、生徒手帳を落としていたんだよねぇ? ――」
「そうなの?」
「――うん! 一昨日の放課後にっ!!」
「りぃーんちゃーぁん?」
「だ、だぁってぇ……見つけた時には真姫ちゃん帰っちゃったあとだったしぃ、昨日はライブに集中していたしぃ、今日はぁ……すっかり忘れていたニャ!」
「――凛ちゃんっ!」
「……ません!」
「いや、穂乃果ちゃんいないから……」
凛さんに声をかけた私達に気づいて声をかけてくれた凛さん。
そんな凛さんを、母親が小さな娘に言うような雰囲気を纏った花陽さんが諭していた。
うん。お姉ちゃんを諭すことりさんみたいに。なんてね。
だけど花陽さんの諭しなど軽くスルーして、真姫さんの所在を訊ねる凛さん。
どうやら生徒手帳を落としていたんだって。一昨日の放課後に!?
さっきとかなら普通に流せるんだろうけど、昨日ですらない一昨日だってことに、花陽さんは怒気を含んだ声色で凛さんに声をかけた。
そんな花陽さんの声に焦った表情を浮かべて、必死に弁解をしようとした凛さんだったけど。
最後には、あっけらかんと笑顔で忘れたことを伝えちゃうもんだから、花陽さんの大目玉が飛んでくるのだった。まぁ、さすがに今のは凛さんが悪いよね?
すると凛さんは突然、空中でテーブルに指をついているようなポーズを取り、神妙な顔つきで頭を下げながら言葉にした。
――はい? 「ません」って何??
そんな凛さんに向かい、真姫さんが良く浮かべるような呆れた表情で声をかける花陽さん。
お姉ちゃんがいない? 何のこと??
疑問に思った私の表情に気づいたのか、花陽さんが優しく教えてくれたのだった。
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