Track 4 ともに目指す場所
活動日誌18 わんだふる ・ らっしゅ! 1 『まきりんぱな』
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や涼風にとっての絵里さん達や、次の世代の子達にとってのお姉ちゃん達3年生。
その場にいない子達にも、その頃に何があったのか。どんな活動をしていたのか。
何を考え、何を思い、何を目指して頑張っていたのか。
そんなことを伝えたくて、私達はこの日誌を書いているんだ。
これも、音ノ木坂学院アイドル研究部の『託した想い』なのだろうね。
そして、私達も書いているこの活動日誌とは別に――
部長の花陽さんは、アイドル研究部の活動日誌として、学院への提出用の日誌を書いているのだった。
まぁ、学院の部活動な訳だし? ライブなどの報告は学院にも提出するのが義務なんだろうけどね。
自分の活動日誌だって書いているのに、別に書かなくちゃいけないのは大変だなって思って、花陽さんに素直な感想を告げる。
花陽さんは私の言葉を受けて、苦笑いを浮かべて答えるのだった。
実際に花陽さんの書いている日誌を見せてもらったんだけど、確かに簡潔にライブの報告だけが書かれていた。
学院も事後報告が欲しいだけだろうし、あくまでも部活動の資料として残したいだけなんだろう。
実際に、ライブとかイベントがある時にだけ書けば良いんだろうしね。
真面目でマメな性格の花陽さんだから、そこまで大変だと思っていないのかも? なんてね。
とは言え、自分の日誌を書いた上で別に書くのは普通に大変だろうなって思いながら、花陽さんが書き終わるのを眺めていたのだった。
♪♪♪
「……うん。おしまいっと……ところで、雪穂ちゃん達は何しに来たの?」
「――えっ? ……あっ! ……あの、今日って、真姫さんは?」
「真姫ちゃん? ……あぁ、詞を持ってきたの?」
「は、はい……なんか早く渡したかったので」
「そっか? でも、真姫ちゃん……今日は用事があるからって、HR終わったらすぐに帰っちゃったんだよね」
「そうなんですか? …………」
「――えっ? ……あ、あのねっ? ……え、えっと……そのぉ……だ、だ、誰か――」
「――あっ、いえ……来ていたら渡したいなって思っただけなので」
「――あっ、そうなんだ?」
花陽さんは日誌を書き終えると、ペンを置いて日誌に目を通している。
学院への提出だからなのか、性格なのかはわからない。
――もしかしたら、アイドルへの情熱スイッチが入っているのかも? なんてね。
けっこう真剣にチェックをしているから、何故か私達も固唾を飲んで見守っていた。何で!?
ま、まぁ、そんな雰囲気だったんだよ? たぶんね。
そんな風にチェックをしていた花陽さんが日誌から目を離し、フッと表情を和らげて、私達を見ながら何をしに来たのかを訊ねてきた
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