『Shine』
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嵐の中の稲光が綺麗で遠くの空を眺めてた。
灰色に覆われた空が虚しい。
荒々しい風の音が心地良い。
横殴りの雨粒が冷たく肌を抉る。
此の躰すべてで悟った。
大切に握りしめていた大切なものは、大切にし過ぎて潰してしまったんだと。
ひとつ、またひとつ...
そうして数少ない宝物を奪い取っていった。
記憶だけが此の躰を支配する。
あの稲光が、あの時を蘇らす。
すべてが光で散っていったあの日、すべてから光を無くしたあの日。
あの日からもう光なんて要らないと。
なのに今ささやかな光を浴びてるんだと気付かされる。
報われない命なんだと、報われない人生なんだと...違ったのだろうか...。
貴女は私に生きてと言う。
其れが使命なら、其れが償いなら...まっとうするしかない。
散る迄は...
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