Track 4 ともに目指す場所
活動日誌17 はろー ・ ほしをかぞえて! 1 『まきりんぱな』
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「……まぁ、大会の話は追々するとして? そろそろ反省会を始めないと時間なくなっちゃうね?」
意気込んで見つめ合っていた私達の耳に、花陽さんの優しい声が聞こえてきた。
その言葉を聞いて我に返った私は、少し恥ずかしくなって顔の火照りを覚えていた。
目の前の亜里沙と涼風も、少し顔を赤らめている。
ほら? 今日は昨日のライブの反省会の為に集まったんだしさ?
私達3人だけで集まっている訳じゃないんだもん。
それに、今から意気込んだって仕方のないことなんだ。
だって、大会が開催されるって聞いただけなんだからね。
周りを見ると、お姉ちゃん達は既に椅子に座っていた。そう、立っていたのは私達だけ。
まぁ、実際にお姉ちゃん達は大会の経験者だし、優勝者。
私達と違って大会そのものに興奮はしていないんだろう。
だからなのかも? 私達を見るお姉ちゃん達の表情が、何処か懐かしい光景を見ているような、そんな穏やかなものに感じられた。
大会そのものに意気込んで、あの大きなステージに立てることを夢見て――
ただ純粋に出場を目指して頑張ろうと決意をしていた、あの頃の自分達のことのように。
とは言え、別に私は、お姉ちゃん達のラブライブ! に対する熱が冷めたと思っている訳じゃない。
そして、お姉ちゃん達が絶対に出場できると言う、そんな自信からくる態度だとも思っていない。
お姉ちゃん達は経験者。そして前回の優勝者。
去年1年間で受け取ってきた、お姉ちゃん達を応援する、周りの全ての人達の想い。
絵里さん、希さん、にこ先輩から託された想い――ううん。違うのかな?
お姉ちゃん達は音ノ木坂学院のスクールアイドルなのだから、この学院の卒業生全員から託された想いなのかも知れない。
そして、ツバサさん達のように、スクールアイドルを卒業していった人達からの託された想い。
そう言うものを全部受け取って、胸に刻み込んでいるんだ。次へ繋げようと思っているんだ。
だから、お姉ちゃん達には『やるべきこと』があるんだと思う。
受け取った想いに、自分達の精一杯で応える為。きちんと先を見据えているから。
それに向かって頑張るだけだから、こうして落ち着いていられるんだと思えた。そして――
どんな時でも自分達は自分達。自分らしくいることが何よりも大事だって知っているからなんだろう。
♪♪♪
お姉ちゃん達は去年の絵里さん達の卒業――正確にはラブライブ! 第2回大会の終了を以って μ's を終わりにするつもりでいた。
あっ、ローカルアイドルの話をする訳じゃないよ?
μ's は9人だけ
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