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魔法少女リリカルなのは 〜最強のお人好しと黒き羽〜
第二十一話 家族のかたち
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ん達、小伊坂君のことに会ってみたいって言ってたから!」

「一応、客としてなら会ってるんだけどな」

「お話してみたいってことじゃないかな?」

「そういうもんか」

「うん。 だから遠慮しなくていいんだよ?」

「それはちょっとな……」

 他人の家にお邪魔するってことに遠慮できるほど、俺も図太くはない。

 いくらガキだからってそのくらいの礼儀も遠慮も弁えてるつもりだ。

 まぁ、遠慮ばっかりしてたんじゃ相手側も固くなるって言うし、俺もそろそろ腹を括った方がいいな。

 なんかこう、歯医者に向かう時ってこんな気分だよね。

「ただいま〜!」

 玄関前で俺は一旦待機し、ドアを開けた高町の後ろでご両親の登場を待つ。

 先に姿を現したのは、花柄のエプロンを身につけた髪の長い女性だった。

 高町よりも長い髪だけど、その姿はお姉さん? くらいの若さ溢れる容姿をしている。

 落ち着いて、温厚そうな雰囲気から感じるのはお日様のような柔らかい暖かさ。

 そう言えばあの人は、翠屋でよく見る店主さんだ。

 あれ、翠屋の店主って高町の両親がやってたんじゃなかったっけ?

 ……あれ、あれれれ?

「お帰りなさい、なのは。 そちらの子は?」

 俺に視線が向き、俺は深く一礼して自己紹介をする。

「高町……。 なのはさんと同じ学校で一つ上の学年の小伊坂 黒鐘です」

「あら、しっかりした挨拶ね」

「恐縮です」

 ここは管理局で働いてきた中で得た礼儀作法でなんとか良い印象を与えることができたようだ。

 俺の挨拶に見習ってか、姿勢を正し、両手を揃えて女性も頭を下げ、

「私はなのはの母の高町 桃子です」

 俺は高町の母親と挨拶を交わし………………え?

「……は、母?」

「ええ、そうよ? 年寄りに見えてたかしら?」

 少し困ったような表情で高町母らしき女性は両手で頬をなでる。

 いやいや、皺なんてこれっぽっちもないですよ!?

「じゃなくて!! え、お姉さんじゃないんですか!?」

「あらもぉ、お世辞が上手なんだからぁ〜!」

 嬉しそうに頬を染めながら笑みをこぼす高町母、桃子さん。

 いやいやお世辞でなく、マジでお姉さんとかだと思ってたんですけど!?

 女性に年齢の話しはタブーなのは分かってるけど、流石にこれはツッコミを入れざるを得ない!

 こんな若い母親がいるなんて驚きだ。

 それこそ、俺の義母を思い出すほどに若い容姿をしているから、母ですと言われた時の衝撃はかなりでかかった。

「お母さん。 小伊坂君の分のご飯もお願いしたいんだけどいいかな?」

「ええ、問題ないわよ。 こんなにしっかりし
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